2018/05/14

5/14 ゲームで悪いことをするのは楽しい



ゲームで悪いことをするのは楽しい。これは普遍的な事実である。

不思議のダンジョンで泥棒をするのは面白い
elonaで窃盗をするのは面白い
ロックマンDASHで自動販売機を蹴るのは面白い
GTAで殺人強盗をするのは面白い(まああのゲームはすぐ警察に追いかけられるから面白くないけどね)



あとはまあなんか色々あるがとにかくゲームで悪いことをするのは楽しいということだけ伝わればオッケーだ!
では何故ゲームで悪いことをするのは楽しいのか。当然だが現実で悪いことをすると怒られが発生したり罰金食らったり、場合によってお縄に捕まって人生が終了したりするリスクが有る。
その点ゲーム内であれば、それらの事象の結果で主人公がどんなヒドい目に合おうとどんなペナルティを受けようと、それらは全てゲーム内で完結する出来事なので、「現実の自分」はノーガードってわけだ。故に安心して、自らの肉体では実行を躊躇してしまう犯罪行為に手を染めることが出来る。
これを快感と言わずしてなんと呼ぶだろう。

RPGなんかで人のタンスを漁ったり民家に不法侵入したりするのも上述の「悪いこと」に分類されるポテンシャルを秘めているだろう。
しかしところがぎっちょんドラクエよろしく、民家に入ったところで受ける反応は大抵「あら、いらっしゃい」とか「最近治安が悪くてね~」「◯◯谷の◯◯さんが~」といった世間話だ。よくて「きゃあ! 貴方だあれ?」というもの。
勿論これは間違いではない。MAPに町が存在する以上、全ての民家には入れるべきなのだ。
民家に入れないようなゲームは、どれほどの出来であろうとどれだけの売り上げを記録していようとクソゲーと断じる他ない。
全てのゲームはMAPの広さよりも、入れる民家の数を標榜して宣伝すべきなのだ。

話がそれた。まあRPGの話はもういいでしょ?

それよりも大事なのはペナルティの話だ。
ゲームでの犯罪行為には大抵ペナルティが付与される。まあそりゃあ、犯罪行為とはすなわりやってはいけないこと、なのだから、ペナルティがなければいけないというのはご尤もな話です。
最も用いられるのは「カルマ」
良いことをしたら増えて悪いことをしたら減るってやつですね。
あとは警察に追いかけられたり、あるいは悪行を働いてると聖なるレアアイテムが入手不可になったり、まあそんな感じのペナルティが各種ゲームには用意されている。


で、それらのペナルティはゲームを面白くするために用意されてるというのは当然踏まえているという前提で訴えたいのだが


ペナルティいらなくないですか?

いや、勿論犯罪行為に対するプレイヤーへのバッドアクションは用意すべき。それがないゲームはゲームでない。
僕がいらないと思ってるのはいわゆる問答無用のペナルティ。

例えばelonaなんかでは窃盗を行うと、相手にバレなくても良心の呵責でカルマ値が下がる(相手に気付かれると更に下がる)
というシステムなのですが、某仮面ライダーが言ってたように「バレなきゃ犯罪じゃねぇ」んですよ。
犯罪行為に対するブロッキングシステム、例えばメチャ強い店員が襲いかかってくるようなシステムは用意されてしかるべきですが、それをくぐり抜けて犯罪が成功した暁にはノーダメージで利益を享受できるべきなのではないか。

ハイリスクだがハイリターン。これがゲームにおける犯罪行為の理想的な形であって、例えばGTAのようなNPC殺害がバレようなバレまいが警察を呼ばれるシステムでは、犯罪行為がハイリスク・ミドルリターンの形になってしまい、「悪いこと」の快感が激減してしまうのではないか。

犯罪行為を用意するのは素晴らしいことだが、リスクを犯してまでもそれを行うに値する「旨味」もちゃんと用意して欲しいという話でした。


余談
ゲームで遊べるとすげぇ楽しくなるこの「悪いことができる」システムだが実は諸刃の剣でもある。
「悪いこと」をすることには高いリスクを設けなければならない。何故なら、犯すことにリスクが伴わない禁則事項を破ったところで、ユーザーは大して興奮しねぇからであります。

しかし、犯罪行為に対してハイリスクのペナルティを用意されても、やっぱりユーザーは悪いことをしたいので犯罪行為を選んじゃうわけです。
そして失敗したとしよう。犯罪行為はハイリスクの行為なので、プレイヤーは重いペナルティを背負います。ぐわわ~~~ん、今まで進めてきたゲームが一気に不利になっちゃったぞ。なんかもうやる気失せちゃったな~ ゲームやめよ……

と、こうなる可能性も秘めてるのがゲームにおける「悪いことができる」というシステム。
僕なんかはフェルミリシアっていうゲームで悪事を働いたがために最終章でお助けキャラが仲間にならず、とんでもない激戦を繰り広げる羽目になりました。ハアハアあれはあれで面白かったけど、あの最終章は二度とやりたくない……。

なので「悪いこと」という選択肢をプレイヤーに提示する際には
1 セーブポイントを付近に配置してセーブを促す
2 ペナルティを比較的簡易で挽回できるものにする
3 「悪いこと」をすることで、「良いこと」をしたときには発生しなかったメリットを享受できる

という体制を用意することが、プレイヤーに投げ出されないために開発者側が見せられる誠意ではないでしょうか。


究極的にはGTAのMAPで、民家に自由に侵入できて、通行人を◯◯プできるようなゲームが理想なんですが、一体何十年後になるのかなぁ……。そもそも実現できないかもしれないけど。

いや、技術的にはメドは立つだろうけど、その労力で1本のゲームを作るより、2本3本のゲームを作ったほうが儲かるので、商業的な意味で難しいだろうねぇ。

町往く人全員とセックスできる、そんなゲームが理想だと思う。みんなもそう思うでしょう? えっ、思わない!?

いつかそんなゲームを作れたらいいね。