2023/09/23

現役時の選手タイプによる監督の有能無能率ランキング

 
原辰徳、岡田彰布、落合博満。近代野球において複数回のリーグ優勝を経験した名監督たちだ。この3名には共通点がある。セ・リーグの監督というものではなく、いずれも現役時代にチームを代表する大砲系の強打者として活躍したという点だ。
野球界には捕手出身の監督は有能で外野出身の監督は無能(これはノムさんが言ってるだけ)という謎のパブリックイメージがあったりするのだが、「強打者だった監督は有能」みたいな話は聞いたことがない。しかし実際に複数回の優勝を経験し名監督と言われる監督は強打者タイプの選手が多い気がする。理屈を考えてみてもプレッシャーのかかる4番打者などの重圧の中で結果を出してきた選手は確かに監督向きの強いメンタルをしているのではないかという気もする。ID頭脳野球を自認するノムさんにしたって残した数字を機械的に見ればジャンル分けは大砲系の強打者、ということになるはずだ。

前置きはともかく監督の現役時代の選手タイプを調査すれば有能監督が多い選手タイプ、無能監督が多い選手タイプが分かるのではないかというのが今回の趣旨だ。なお、単に集計が大変なので2000年以後に監督を努めた人のみの集計とさせていただく。
監督の評価の分類は
1.有能
2.結果を出した
3.普通
4.結果を出せなかった
5.無能

とさせていただく。それぞれの評価は私が勝手に付けるので異論がある人も勝手に付けてみてほしい(そもそも監督の評価など個々人が勝手に付ける以上のことは出来ないだろう)
 
このテキストは調査前に書いているが、先発タイプの無能率が最も高くなりそうな予感がヒシヒシとしています。 


強打者系監督(内野)

有能 原辰徳(1-3-4-1-1-1-3-3-1-1-1-2-1-1-3-4-4? 優勝9回 世界一) 
岡田彰布(4-1-2-3-2-オ5-4-6-阪1 優勝2回)  落合博満(1-2-1-2-3-2-1-1 優勝4回) 
王貞治(3-3-2-1-2-鷹5-6-4-3-1-1-2-2-1-2-2-3-3 優勝3回 世界一)
結果を出した 新井貴浩(2) 野村謙二郎(5-5-4-3-3) 大石大二郎(2-6 途中就任) 井口資仁(5-4-2-2-5)
普通 真弓明信(4-2-4) 中畑清(6-5-5-6)
結果が出なかった レオン・リー(6 シーズン途中に就任) 大島康徳(3-6-5)
無能 石毛宏典(6-x)
 
有能率.307
無能率.076
 
有能率3割超えをマーク。世界一監督2人に落合岡田が並ぶ陣容は圧倒的。唯一の無能枠に入った石毛はサードとショートの出場が半々だったため二遊間枠にも入っているため、純粋な内野の強打者では無能監督0人と言えるかもしれない。
メンタリティに秀でている監督が多く、強打者特有の図太いメンタリティと内野手のリーダーシップが活かされる形が多いのかもしれない。
 

強打者系監督(外野)

有能 若松勉(4-4-1-2-3-2-4 優勝1回)  緒方孝市(4-1-1-1-4 優勝3回)
結果を出した A.ラミレス(3-3-4-2-4) 秋山幸二(3-1-1-3-4-1 優勝3回)
普通
結果が出なかった 金本知憲(4-2-6) ブラウン(5-5-4-5-楽6)
無能 高橋由伸(2-4-3) 
 
有能率.285
無能率.142
 
外野はやや極端な感じもあるが、有能監督率は内野監督にも劣らない。
外野はチームにタッチする要素が少ないためより個々人の資質が浮き彫りになりやすいということなのだろうか。
 
 

二遊間タイプ、または内外野守備的タイプなど

有能 真中満(1-5-6 優勝1回)  仰木彬(2-1-3-2-2-オ2-1-1-2-3-3-4-4-4 優勝3回) 
辻発彦(2-1-1-3-6-3 優勝2回) ヒルマン(5-3-5-1-1 優勝2回) 栗山英樹(1-6-3-2-1-5-3-5-5-5 優勝2回 世界一)
バレンタイン(TEX7-2-6-6-4-3-3-4-ロ2-NYM4-3-2-2-2-3-5-ロ2-4-1-4-2-4-5-BOS5 優勝1回)
結果を出した 和田豊(5-2-2-3)  小川淳司(4-2-3-6-6-2-6 途中就任) 平石洋介(6-3 途中就任)
野村謙二郎(5-5-4-3-3) 大石大二郎(2-6 途中就任)
普通 山本浩二(2-2-1-4-6-4-5-5-5-6 優勝1回)  
高木守道(6-2-2-2-4)  伊原春樹(1-2-オ6-西x 優勝1回)
森脇浩司(5-2-5)
結果が出なかった 高田繁(5-5-3-3-ヤ5-3-x) 中村勝広(6-6-2-4-4-6-オ5)
コリンズ(HOU2-2-2-ANA2-2-4-NYM4-4-3-2-1-2-4 オ6-x 優勝1回)
田辺徳雄(5-4-4 途中就任) 松井稼頭央(5) 新庄剛志(6-6) 三木肇(4)
無能 立浪和義(6-6) 山下大輔(6-6) 石毛宏典(6-x) 福良淳一(6-4-4) 西村徳文(3-6-5-オ6-x 日本一1回) 

有能率.222
無能率.185

対象がざっくりしているので人数が多い。有能監督は内野出身、外野出身が分かれているが無能監督は全員が内野手出身だ。辻監督や仰木監督などの当たり監督もいるが、無能率を考えると二遊間出身監督には厳しい目を向けざるを得ない。
結果が出なかった組に入れてる監督も無能扱いされても仕方ない監督が多く、最も微妙な出身ポジションであると言わざるを得ないだろう。センタータイプの成績は奮わないが真中、栗山と両翼出身監督は当たり率が高い。
 

捕手監督

有能 森祇晶(1-1-1-3-1-1-1-1-横3-6 優勝7回)  中嶋聡(1-1-1 優勝3回、現人神)
野村克也(2-4-3-1-3-5-2-2-ヤ5-3-1-1-4-1-4-1-4-阪6-6-6-楽6-4-5-2 優勝5回)
梨田昌孝(6-1-2-3-5-日3-1-4-2-楽5-3-x 優勝2回)
結果を出した 矢野燿大(3-2-2-3)
普通 古田敦也(3-6) 大矢明彦(5-2-4-6-6) 伊東勤(1-3-2-5-ロ3-4-3-3-6)
結果が出なかった 達川光男(5-5)
無能 谷繁元信(4-5-6-x) 大久保博元(6)
 
有能率.363
無能率.181

森、中嶋天皇、野村克也と錚々たる稀代の名監督が揃い「捕手出身の監督は有能」という風潮に恥じない有能率と優勝回数を叩き出している。
反面谷繁、大久保と規格外の無能も排出しており、単純に捕手であれば良いというものでもないだろう(当たり前のことですが……)
 

先発タイプ投手

有能 権藤博(1-3-3 優勝1回) 東尾修(3-3-1-1-2-2-3 優勝2回)  
渡辺久信(1-4-2-3-2-2 優勝1回)工藤公康(1-2-1-2-2-1-4 優勝3回)
吉井理人(2)
結果を出した 山田久志(3-2)
普通 三浦大輔(6-2-3) 石井一久(3-4-4?)
結果が出なかった 堀内恒夫(3-5)
無能 尾花高夫(6-6) 佐々岡真司(5-4-5)

有能率.454
無能率.181
 
事前の予想を覆して先発タイプがなんと有能率.454と脅威のスコアを叩き出した!
飛び抜けた名監督こそ居ないものの安定して優勝監督を排出している。無能監督も飛び抜けた無能というのはおらず、高いレベルで安定している出身ポジションと言えるだろう。
投手をやる上で重要な要素の1つにメンタリティがあるが、それが監督業にも活かされているのかもしれない。
 

リリーフタイプ投手

有能 星野仙一(2-1-3-4-2-2-6-2-1-2-5-阪4-1-楽5-4-1-6 優勝4回) 
高津臣吾(6-1-1-5 優勝2回)  
吉井理人(2)
普通 与田剛(5-3-5) 牛島和彦(3-6)
結果が出なかった 森繁和(5-5)
 
有能率.500
無能率.000

有能率5割、無能監督0人と首位有能率に輝いたのはリリーフ出身監督に!
そもそもイメージよりも投手出身監督が少なく、リリーフタイプは更に少ないのでデータ数が足りてない感じはありますがそれにしても無能監督0人は見事という他ない。
月並みな感想になりますがやはりブルペンワークを現役時代に体感しているのが大きそう。
分業制が確立されたのはここ数十年のことなのでそもそも成り手が少なくこれからリリーフ出身監督は増えそうな気もするが、岩瀬や藤川、佐々木などが監督になるビジョンが一切見えないのでやっぱり増えないのかもしれません。
 
 
その他
普通 田尾安志(6 球団創設)
結果が出なかった 藤本博史(2-3?) 山本功児(4-5-5-4-4)
 
有能率.000
無能率.000

↑の条件に当てはまらなかった監督たち。大体強打者とは言えない程度の一塁、外野の中距離砲。名前のイマイチパッとしなさに呼応するように実績もパッとせず基本的には期待できない監督の出身ポジションと言えるだろう。


まとめ
投手出身監督は数こそ少ないが有能が多い。リリーフタイプは更に良い。
強打者の監督は有能が多く無能が少ない。
捕手出身監督は無能もいるが大当たり率が高い。二遊間外野出身監督の無能~結果を残せない率はかなり高く最も無能が多い出身ポジションに。
 
有能率上位
リリーフ.500
先発投手.454
捕手出身.363
 
無能率上位
二遊外野.185
先発投手.181
捕手出身.181


結論
立浪はくそ