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2023/09/23

現役時の選手タイプによる監督の有能無能率ランキング

 
原辰徳、岡田彰布、落合博満。近代野球において複数回のリーグ優勝を経験した名監督たちだ。この3名には共通点がある。セ・リーグの監督というものではなく、いずれも現役時代にチームを代表する大砲系の強打者として活躍したという点だ。
野球界には捕手出身の監督は有能で外野出身の監督は無能(これはノムさんが言ってるだけ)という謎のパブリックイメージがあったりするのだが、「強打者だった監督は有能」みたいな話は聞いたことがない。しかし実際に複数回の優勝を経験し名監督と言われる監督は強打者タイプの選手が多い気がする。理屈を考えてみてもプレッシャーのかかる4番打者などの重圧の中で結果を出してきた選手は確かに監督向きの強いメンタルをしているのではないかという気もする。ID頭脳野球を自認するノムさんにしたって残した数字を機械的に見ればジャンル分けは大砲系の強打者、ということになるはずだ。

前置きはともかく監督の現役時代の選手タイプを調査すれば有能監督が多い選手タイプ、無能監督が多い選手タイプが分かるのではないかというのが今回の趣旨だ。なお、単に集計が大変なので2000年以後に監督を努めた人のみの集計とさせていただく。
監督の評価の分類は
1.有能
2.結果を出した
3.普通
4.結果を出せなかった
5.無能

とさせていただく。それぞれの評価は私が勝手に付けるので異論がある人も勝手に付けてみてほしい(そもそも監督の評価など個々人が勝手に付ける以上のことは出来ないだろう)
 
このテキストは調査前に書いているが、先発タイプの無能率が最も高くなりそうな予感がヒシヒシとしています。 


強打者系監督(内野)

有能 原辰徳(1-3-4-1-1-1-3-3-1-1-1-2-1-1-3-4-4? 優勝9回 世界一) 
岡田彰布(4-1-2-3-2-オ5-4-6-阪1 優勝2回)  落合博満(1-2-1-2-3-2-1-1 優勝4回) 
王貞治(3-3-2-1-2-鷹5-6-4-3-1-1-2-2-1-2-2-3-3 優勝3回 世界一)
結果を出した 新井貴浩(2) 野村謙二郎(5-5-4-3-3) 大石大二郎(2-6 途中就任) 井口資仁(5-4-2-2-5)
普通 真弓明信(4-2-4) 中畑清(6-5-5-6)
結果が出なかった レオン・リー(6 シーズン途中に就任) 大島康徳(3-6-5)
無能 石毛宏典(6-x)
 
有能率.307
無能率.076
 
有能率3割超えをマーク。世界一監督2人に落合岡田が並ぶ陣容は圧倒的。唯一の無能枠に入った石毛はサードとショートの出場が半々だったため二遊間枠にも入っているため、純粋な内野の強打者では無能監督0人と言えるかもしれない。
メンタリティに秀でている監督が多く、強打者特有の図太いメンタリティと内野手のリーダーシップが活かされる形が多いのかもしれない。
 

強打者系監督(外野)

有能 若松勉(4-4-1-2-3-2-4 優勝1回)  緒方孝市(4-1-1-1-4 優勝3回)
結果を出した A.ラミレス(3-3-4-2-4) 秋山幸二(3-1-1-3-4-1 優勝3回)
普通
結果が出なかった 金本知憲(4-2-6) ブラウン(5-5-4-5-楽6)
無能 高橋由伸(2-4-3) 
 
有能率.285
無能率.142
 
外野はやや極端な感じもあるが、有能監督率は内野監督にも劣らない。
外野はチームにタッチする要素が少ないためより個々人の資質が浮き彫りになりやすいということなのだろうか。
 
 

二遊間タイプ、または内外野守備的タイプなど

有能 真中満(1-5-6 優勝1回)  仰木彬(2-1-3-2-2-オ2-1-1-2-3-3-4-4-4 優勝3回) 
辻発彦(2-1-1-3-6-3 優勝2回) ヒルマン(5-3-5-1-1 優勝2回) 栗山英樹(1-6-3-2-1-5-3-5-5-5 優勝2回 世界一)
バレンタイン(TEX7-2-6-6-4-3-3-4-ロ2-NYM4-3-2-2-2-3-5-ロ2-4-1-4-2-4-5-BOS5 優勝1回)
結果を出した 和田豊(5-2-2-3)  小川淳司(4-2-3-6-6-2-6 途中就任) 平石洋介(6-3 途中就任)
野村謙二郎(5-5-4-3-3) 大石大二郎(2-6 途中就任)
普通 山本浩二(2-2-1-4-6-4-5-5-5-6 優勝1回)  
高木守道(6-2-2-2-4)  伊原春樹(1-2-オ6-西x 優勝1回)
森脇浩司(5-2-5)
結果が出なかった 高田繁(5-5-3-3-ヤ5-3-x) 中村勝広(6-6-2-4-4-6-オ5)
コリンズ(HOU2-2-2-ANA2-2-4-NYM4-4-3-2-1-2-4 オ6-x 優勝1回)
田辺徳雄(5-4-4 途中就任) 松井稼頭央(5) 新庄剛志(6-6) 三木肇(4)
無能 立浪和義(6-6) 山下大輔(6-6) 石毛宏典(6-x) 福良淳一(6-4-4) 西村徳文(3-6-5-オ6-x 日本一1回) 

有能率.222
無能率.185

対象がざっくりしているので人数が多い。有能監督は内野出身、外野出身が分かれているが無能監督は全員が内野手出身だ。辻監督や仰木監督などの当たり監督もいるが、無能率を考えると二遊間出身監督には厳しい目を向けざるを得ない。
結果が出なかった組に入れてる監督も無能扱いされても仕方ない監督が多く、最も微妙な出身ポジションであると言わざるを得ないだろう。センタータイプの成績は奮わないが真中、栗山と両翼出身監督は当たり率が高い。
 

捕手監督

有能 森祇晶(1-1-1-3-1-1-1-1-横3-6 優勝7回)  中嶋聡(1-1-1 優勝3回、現人神)
野村克也(2-4-3-1-3-5-2-2-ヤ5-3-1-1-4-1-4-1-4-阪6-6-6-楽6-4-5-2 優勝5回)
梨田昌孝(6-1-2-3-5-日3-1-4-2-楽5-3-x 優勝2回)
結果を出した 矢野燿大(3-2-2-3)
普通 古田敦也(3-6) 大矢明彦(5-2-4-6-6) 伊東勤(1-3-2-5-ロ3-4-3-3-6)
結果が出なかった 達川光男(5-5)
無能 谷繁元信(4-5-6-x) 大久保博元(6)
 
有能率.363
無能率.181

森、中嶋天皇、野村克也と錚々たる稀代の名監督が揃い「捕手出身の監督は有能」という風潮に恥じない有能率と優勝回数を叩き出している。
反面谷繁、大久保と規格外の無能も排出しており、単純に捕手であれば良いというものでもないだろう(当たり前のことですが……)
 

先発タイプ投手

有能 権藤博(1-3-3 優勝1回) 東尾修(3-3-1-1-2-2-3 優勝2回)  
渡辺久信(1-4-2-3-2-2 優勝1回)工藤公康(1-2-1-2-2-1-4 優勝3回)
吉井理人(2)
結果を出した 山田久志(3-2)
普通 三浦大輔(6-2-3) 石井一久(3-4-4?)
結果が出なかった 堀内恒夫(3-5)
無能 尾花高夫(6-6) 佐々岡真司(5-4-5)

有能率.454
無能率.181
 
事前の予想を覆して先発タイプがなんと有能率.454と脅威のスコアを叩き出した!
飛び抜けた名監督こそ居ないものの安定して優勝監督を排出している。無能監督も飛び抜けた無能というのはおらず、高いレベルで安定している出身ポジションと言えるだろう。
投手をやる上で重要な要素の1つにメンタリティがあるが、それが監督業にも活かされているのかもしれない。
 

リリーフタイプ投手

有能 星野仙一(2-1-3-4-2-2-6-2-1-2-5-阪4-1-楽5-4-1-6 優勝4回) 
高津臣吾(6-1-1-5 優勝2回)  
吉井理人(2)
普通 与田剛(5-3-5) 牛島和彦(3-6)
結果が出なかった 森繁和(5-5)
 
有能率.500
無能率.000

有能率5割、無能監督0人と首位有能率に輝いたのはリリーフ出身監督に!
そもそもイメージよりも投手出身監督が少なく、リリーフタイプは更に少ないのでデータ数が足りてない感じはありますがそれにしても無能監督0人は見事という他ない。
月並みな感想になりますがやはりブルペンワークを現役時代に体感しているのが大きそう。
分業制が確立されたのはここ数十年のことなのでそもそも成り手が少なくこれからリリーフ出身監督は増えそうな気もするが、岩瀬や藤川、佐々木などが監督になるビジョンが一切見えないのでやっぱり増えないのかもしれません。
 
 
その他
普通 田尾安志(6 球団創設)
結果が出なかった 藤本博史(2-3?) 山本功児(4-5-5-4-4)
 
有能率.000
無能率.000

↑の条件に当てはまらなかった監督たち。大体強打者とは言えない程度の一塁、外野の中距離砲。名前のイマイチパッとしなさに呼応するように実績もパッとせず基本的には期待できない監督の出身ポジションと言えるだろう。


まとめ
投手出身監督は数こそ少ないが有能が多い。リリーフタイプは更に良い。
強打者の監督は有能が多く無能が少ない。
捕手出身監督は無能もいるが大当たり率が高い。二遊間外野出身監督の無能~結果を残せない率はかなり高く最も無能が多い出身ポジションに。
 
有能率上位
リリーフ.500
先発投手.454
捕手出身.363
 
無能率上位
二遊外野.185
先発投手.181
捕手出身.181


結論
立浪はくそ

2021/09/30

横浜DeNAベイスターズ プロスペクトランキング2021

 
 
今年もやってきましたプロスペクトランキングの時期です。
ラミレスの長期政権が終演を迎え井納、梶谷といった選手がFAで移籍した影響かプロスペクトランキング常連だった選手たちの多くがプロスペクトを卒業し1軍戦力となっていきました。
チームとしては喜ばしいながらもプロスペクトランキングの層が薄くなるのは若手厨としては寂しさも覚えます。
前置きはここらへんにしてプロスペクトランキングやっていきましょう。まずは卒業生の紹介から
 
なお、 ランキング、注目度は全て私の主観好みで決めています。
 
 
※カッコ内は前回順位
 
 
 
誇り高き卒業生たち
 
 
前1位 楠本泰史 26歳 外一
花咲徳栄高 - 東北福祉大 ドラフト8位
 
 
今季1軍成績 .288(64打席) 2本 9点 12三振 OPS.767
巧5 長3 足3 肩3 守2
 
世界最高水準の好打力を誇る天才打者。その洗練された美しいフォームは侍の様。
イチロークラスの能力を持ちながら長らく一軍で結果を出すことができなかったが、今年ついに開眼。天才すぎて常人には理解が及ばなかったアプローチに理論が伴ったことで能力と結果を兼ね備えた最強打者に成長した。
惜しむらくは俊足を持ちながらセンターを任せるには頼りない守備力だろう。
 
 
前3位 京山将弥 23歳 先
近江高 ドラフト4位
 
今季1軍成績 12試合 2勝 5敗 55.2回 4.53 54奪三振 32四球
今季2軍成績 11試合 3勝 4敗 61回 2.36 55奪三振 17四球
速5 威4 制3 変4

抜群の指先の感覚の良さと平均球速148kmという球威が持ち味の滋賀が産んだ至宝。
前年の記事でもっとストレートを投げろと言った甲斐があり(?)前年30%だったストレートの投球割合が46%まで拡大。
ピッチングに軸ができたことでカウントも取りやすくなり多彩な球種も活きるようになった。
1軍の先発ローテーションを担っておりついにプロスペクト卒業へ。与四球率 5.17は昨年より大幅に悪化しているが投げていく中で修正して欲しい。
 
 
 
前圏外 関根大気 26歳 外
東邦高 ドラフト5位
 
 
今季1軍成績 .217(129打席) 1本 3点 25三振 OPS.570
巧3 長3 足4 肩3 守3
 
1軍の控え要員として戦力化。 ルーキー年からの期待値からすると現在位置は物足りない。
三浦大輔監督がスモールベースボールを求めたことで現在1軍に足りない小技でも何でもやる外野手として1軍に抜擢。
しかし守備、走塁が素晴らしく良いというわけでもなく、打撃面でもスタメンでは物足りなさが露呈してしまい、肝心のバント技術も決まらないセーフティバントと平凡な犠打技術と全てにおいて物足りない選手になってしまったという印象が拭えない。

スペシャリストとして生きていくならもっと高い次元の守備走塁、バント技術が求められるし、レギュラーを目指すなら今の打撃力、ひいては粘ってなんとか球数を稼ごうとするゴキヒッター路線では難しいだろう。ゴキヒット路線にしても高いレベルの物は感じない。全てにおいて中途半端だ。
 
あれもこれもしたいという思いから中途半端になっている印象が拭えない。
この選手に求めたいのはやはりイチローのような俊足を活かした正統派の左の好打者路線だろう。


前10位 山本祐大 23歳 捕
京都翔英高(甲)-BCリーグ・滋賀 2017年ドラフト9位
 
今季1軍成績 .134(90打席) 1本 3点 22三振
巧3 長3 足3 肩5 守4

大阪で生まれ京都で育ち滋賀の地からプロに飛び立った関西の混血児。滋賀の独立リーグ球団を救い新リーグ創設の切っ掛けにもなった独立リーグ界における偉人。
 
1軍の捕手層が薄い関係で捕手では伊藤光に次ぐ起用回数を得ている。
なんと言っても最大の特徴は肩の強さ。スローイングの安定感も年々増しており甲斐拓也と遜色がない送球で進塁を抑止している。
打率は1割台前半と苦戦しているが、捕手としては打撃技術は高い水準にあり実際ハードな打球を打って正面に飛んでいるパターンが目立つ。
今は捕手として試合を作るのに一杯一杯だろうが、野手のいないところにボールを落とす技術を身に付けられれば守備と打撃を兼ね備えた次代の正捕手として台頭できるだろう。 

リード面は若さが出ることもあるが強気、弱気のバランスが良く現状では伊藤光よりも信頼が置ける。フレーミングも上々で既に伊藤光、戸柱と並び立つだけの実力は十分ある。若さでここから抜け出せるか。
 
 



プロスペクトランキング2021

 
1位(2位) 森敬斗 19歳 遊
桐蔭学園高 ドラフト1位
今季1軍成績 .181(79打席) 0本 4点 22三振 OPS.467
今季2軍成績 .255(297打席) 6本 29点 74三振 OPS.670
巧3 長3 足5 肩5 守5 

全てにおいて規格外のパフォーマンスを魅せる超弩級遊撃手。
前回の記事で早く外野手に転向しろ! という、今思い返すと恥ずかしいことを言ってましたが予想以上に攻守での成長力が高く意見を翻さざるを得なくなりました。
打撃も守備も超積極的で勢いに乗ってる時は良いものの脆さが出るため三振、エラーも相変わらず派手にやらかしがち。
ただここまでの成長速度と本人の意識の高さを見ていると2、3年後には粗さも克服できそうな期待感があります。
そのためにも1軍のベンチで浸けている現状は望ましくなく、使うなら使う、使わないなら2軍に落として使うで出場機会を与えて成長を促したいところ。
 
タイプは全く違いますが、個人的には立浪のような打撃成績でホームランではなくツーベース、スリーベースで長打を量産するタイプをイメージしています。
 
 

 
2位(7位) 阪口皓亮 22歳 投(先)
北海高 ドラフト3位
 
 
今季1軍成績 8試合 2勝 3敗 35回 4.11 18奪三振 19四球
今季2軍成績 6試合 1勝 1敗 24回 1.50 17奪三振 5四球
速5 威3 制3 変4
 
身長186cmから投げ下ろす球は角度がありスケールの大きさを感じさせられる大型投手。
所謂投げてる球の割になんか打たれる系の投手であり最速154km、平均147kmの高出力を誇る割になんか打たれてしまう。
 
今年は投げてる球の凄さに成績が釣り合うようになってきた。なんと言っても投手らしいふてぶてしいマウンド捌きがよく似合う。メンタルの強さが挙動からも伺える。
球種別の数字を見ると変化球のほとんどは被打率1割台ながらストレートの被打率が.351と課題はハッキリしている。
ここから更に球速を上げて一段階上のピッチングに進化すれば京山と共に横浜右のWエースとしての青写真が描ける……と思っていたら右肘のクリーニング手術で今季絶望となってしまった。 
 
故障とはいえ横浜は今季が捨てシーズンのため若手選手がこぞってクリーニング手術をしており、深刻度は低く見積もれるのでこの高い順位となった。



3位(新)   小深田大地  18歳 三一
 
今季2軍成績 .218(354打席) 4本 42点 104三振 OPS.620
巧5 長5 足1 肩4 守2
 
1年生から強豪履正社でレギュラーを努めた野球エリート。
豪快なスイングから一見粗い大砲系のようにも見えるが実際は高い対応力と好打力を併せ持つ吉田正尚、森友哉のようなフルスイング巧打系。
豪快な一発の後に低めの変化球を掬って安打にする技術を見せられた者は皆メロメロ。
高卒1年目ながら2軍でも4番を任せられるなど現場からの期待も大きい。ここまで42打点を稼ぎ出した勝負強さも魅力的。
鈍足だが強肩を活かした三塁守備は破綻しておらず宮崎の後継サード候補の最右翼だ。
 
 
 
 
4位(新)   入江大生  23歳 投(先中抑)
明治大学 ドラフト1位
今季1軍成績 4試合 0勝 4敗 18.1回 7.85 14奪三振 5四球
今季2軍成績 3試合 0勝 2敗 6回 6.00 7奪三振 4四球
速5 威3 制3 変3
 
エースの今井達也を擁する作新学院の4番打者として3試合連続本塁打を放つなど豪打でチームを牽引し全国優勝に導いたスラッガー。
何故か投手として入団してきた。
 
平均147kmのスピードに三振が取れる変化球は十分だが腕の回転が典型的な縦型で縦スライダー、フォークを主軸とするため先発投手としてやっていくにはカウント球や奥行き、緩急に致命的に欠けるため即戦力を期待されながらも結果を出せずクリーニング手術軍団の一員となってしまった。

球種別成績を見てもストレートの空振り率は7.5%とかなり高い水準にあり、他の変化球も悪くはない。実際の投球を見てもフォークの落ちは一級品だ。ドラフト前に期待されていた縦スライダーは何故かあまり投げなくなってしまったのは疑問点。
 
コントロールも破綻しておらず、リリーフで運用すれば通用してない球種を切り捨ててストレート、縦スラ、フォークの実質2ピッチが可能で早い段階での戦力化は可能だろう。
逆に首脳陣が先発起用に拘るようなら投球スタイルから見直す必要があるので時間がかかりそう。
 
 

5位(10位) 櫻井周斗 22歳 中
日大三高(甲) ドラフト5位
今季1軍成績 25試合 0勝 0敗 35.1回 3.31 33奪三振 24四球
今季2軍成績 15試合 1勝 1敗 25.2回 2.45 24奪三振 11四球
速4 威3 制2 変4

ノーコンながら150kmオーバーの球速から威力の高い変化球で三振を奪う教科書通りのパワーレフティ。
いかんせんノーコンなので投球は安定しないがツボにハマった時の球威はピカイチ。左で投げる国吉、劣化版エスコバーと言い換えられるかもしれない。
高校時代清宮から5三振を奪ったスライダーはほとんど投げなくなりカットボール、ナックルカーブ、ツーシームの3球種が現在のメイン球種。
個人的には三振が取れるスライダー、チェンジアップを主体にしてほしかったが、ナックルカーブは全球種で最多の奪三振を奪い被打率.143と最大の武器になっている。ほぼ全ての変化球で高い空振り率を誇っており更なる高速化や安定感が増せば面白い投手だろう。四球でランナーを出しても簡単に崩れない図太いメンタルも持っている。
 
 
6位(6位) 細川成也 23歳 外
明秀学園日立高 ドラフト5位
今季1軍成績 .172(33打席) 0本 0点 8三振 OPS.445
今季2軍成績 .270(209打席) 14本 30点 39三振 OPS.919
巧2 長5 足4 肩5 守1
 
圧倒的な筋量を誇るハマの最終兵器。
今季は外国人不在の影響もあって開幕から1軍で起用されたが依然のような豪快で実践的なスイングは鳴りを潜め情けないスイングでボテボテゴロを量産する情けない打席を繰り返し醜態を晒した。
ただ2軍では常に多かった三振が今季は劇的に改善傾向にあり、1軍での情けないボテボテゴロ量産スイングは進化の途中の形態と前向きに捉えたい。 
歩みは遅いながらも毎年着実に進化しており、2軍成績も昨季より良化した。1軍での情けない姿を繰り返さなければ次代の大砲の期待感は変わらない。
 
打撃面は着実に成長を果たしているが、守備面は18歳の頃から全く成長が見られない。
足も肩も○でフィジカルは強いのだからこの部分でも成長を見せて欲しいところ。 
 
 
7位(新) 髙田琢登 19歳 先
静岡商業 ドラフト6位

今永のような出処の見辛いフォームから完成度の高いピッチングを見せる好左腕。
2軍での初登板で爪痕を残したがその後すぐに左肩のクリーニング手術を受けることに。
肩の手術ということで不安は残るが、無事復帰を果たした今永の前例を見て手術に踏み切ったのだと思いたい。
 
同じ左腕で横浜高校出身の同期3位松本隆之介と比べられることも多いが、188cmの松本と比べて177cmの高田はスケールでは大きく劣るものの完成度と実戦性では遥かに勝る。
そもそも左腕にスケールは必要なく、コントロールの難易度が上がることも考慮すると過度な体格はむしろ余分とすらいえる。

松本も2軍でイニングの倍三振を奪うなど球威の高さは出色だが制球面やメンタルなど欠点が致命的で私は高田の方を評価したい。
 
松本は「手も足も出ない投球をしたい」というのが信条らしい。これは残念ながら左腕の思考法ではない。高田や今永を見て考えを改めてほしい。
 
 
 
8位(8位) 蝦名達夫 24歳 外(一)
青森商高-青森大 ドラフト6位
 
今季1軍成績 .167(21打席) 0本 1点 7三振 OPS.452
今季2軍成績 .307(276打席) 8本 38点 65三振 OPS.877
巧3 長4 足4 肩4 守3
 
よく比較される楠本、佐野ほどの打撃センスは感じないがやはりこの選手はよく打つ。他球団なら1.5軍級の選手として出られるだろうが横浜の外野陣で出場機会を得ようと思ったら2軍で打率.360は求めたいところ。
 
1軍では見逃し三振を連発する情けない姿を披露。積極性のなさには不満が溜まる。
 
やたら打てるせいで打撃型の印象があるが本質的には足と肩の選手。守備力も問題なしと一定水準でまとまっている。
このクラスの選手を飼い殺すのも忍びないのでトレードも視野に入れるべきかもしれない。
 
 
 
 

 
 


 
9位(4位) 伊藤裕季也 25歳 二三一(外)
日大三高-立正大 ドラフト2位
 
今季1軍成績 .000(3打席) 0本 0点 1三振 OPS.000
今季2軍成績 .227(304打席) 8本 35点 56三振 OPS.649
 
立正大のイケメンキャプテンも3年目となりなんとほぼ全ての2軍成績が昨年より悪化。OPSも1.0下がるという絶望的な結果に。実戦の打撃を見てもスイングに1年目1軍で見せたようなパワフルさと技術が全く見られずむしろ衰えているようにも感じたほど。

三振数は減っているのでプロの世界に入ったことでかつての積極性が失われているのかと疑わざるを得ない。
パワーは依然としてある方ですが1年目に304打席で14本塁打を放ったことを考えればこの数字は厳しい視点で見ざるを得ない。
打撃面ではほとんど向上が見られないながらも守備面では確実に上達を見せており二塁守備は一軍で使っても問題ないレベルまで技術が底上げされてきた。

しかしその上手くなった伊藤裕季也と同等レベルに守備ができ、より打てる牧が加入したことでより起用は厳しく。そもそも伊藤裕季也に求めているものは守備ではない。
 
かつてのプロスペクトランキング2位ということもあり個人的にも期待したいですが、正直ここまで打撃に魅力がなくなった選手の打棒が復活した例をあまり知らないので評価は大幅に下げました。 1年目のスイングは本当に魅力的だっただけにその輝きを取り戻せるか。
 
 
 
10位(5位) 田部隼人 19歳 遊三二
開星高 ドラフト5位

今季1軍成績 -
今季2軍成績 .187(306打席) 2本 26点 79三振 OPS.510
 
高卒2年目離れしたふてぶてしさが光る184cmの大型内野手。
昨季はプロスペクトランキング5位と期待をかけたが今年は2軍で多く起用されたせいかほぼ全ての成績が降下し危険水域に。
守備は酷く打撃でアピールしなければならない選手だけにこの成績は厳しい。
コンタクト力は高く成績が低迷しながらも三振数は多くないのが光明か。優先的に打席を与えられていることから首脳陣からもまだ期待されている。来年は長打力と守備力の向上を見せてほしい。
 
 

2020/10/15

横浜DeNAベイスターズ プロスペクトランキング2020

 
 
 
 今年もやって参りました、毎年恒例プロスペクトランキングです。
 ランキング、注目度は全て私の主観好みで決めています。
 
 


それでは早速見ていきましょう
 
※カッコ内は前回順位
 

1位(1位) 楠本泰史 25歳 外一
花咲徳栄高 - 東北福祉大 ドラフト8位

 
今季1軍成績 .158(21打席) 1本 1点 3三振
今季2軍成績 .365(121打席) 6本 24点 24三振 OPS1.118
特徴 抜群の好打力
 
力の佐野、技の楠本。喜ぶべきことではないが2年連続プロスペクトランキング1位の偉業(?)を果たした。 
他の選手を圧倒する好打力は2軍選手でありながら既にリーグでも屈指。
また昨季大幅に向上した長打力を今年は更にパワーアップ。今年の2軍成績ならフル出場で25本塁打は打てる計算でパワーヒッターとしても一皮剥けてきた。
反面、1軍では持ち前のスイングができていないのか結果を出せないでいる。外野のポジションが激戦区ということもあり出場機会も限られてしまった。
ただ三振数を見る限り対応自体はできているので後は本当に1軍の球に慣れるだけの選手だ。
惜しむらくは俊足を持ちながらセンターを任せるには頼りない程度の守備力だろう。


2位(初) 森敬斗 18歳 遊外
桐蔭学園高 ドラフト1位
 

今季1軍成績 -
今季2軍成績 .203(174打席) 1本 10点 45三振 OPS.506
特徴 計測不能

走力特A、肩特A。全てが規格外の身体能力を誇る化け物。
精密性という概念が存在しない荒々しい動きは見る者を魅了し、その代償として三振とエラーを量産してしまっている。
この選手を数字で語るのはナンセンスなので特に何も申しません。
 
将来のショートレギュラーとして期待をかけられていますが、遊撃手の動きには精密性を求めたいもの。
仮に森が精密な動作を身につけたとして、森の良さがなくなってしまうのではないか? とも思います。
異次元の脚力を持つ森ならば今から外野を守っても球界トップクラスの守備範囲をチームにもたらしてくれるでしょう。そういう意味では将来のショートというよりかは将来の1番・センターとして期待したい。
育成に時間がかかるショートと違って外野なら2~3年後にでも1軍レギュラーとしての運用も可能です。センターよりは時間がかかるもののセカンドでも広島菊池の様な猿みたいな動きによる広大な守備範囲が期待できます。

ま、こんなこと言っても森敬斗さんは全てが計測不能なので論じるだけ無駄のかもしれません。
この選手は既存の常識では測れないです。
 

3位(3位) 京山将弥 22歳 先
近江高 ドラフト4位

今季1軍成績 3試合 1勝 1敗 16回 6.19 15奪三振 3四球
今季2軍成績 8試合 0勝 2敗 31.2回 5.68 31奪三振 15四球
特徴 センスの良さ

昨年は2軍では抑えるものの1軍で勝ちなしの6連敗。
毎年ピッチングスタイルが変わっているが今年はストレート、カットボール、スライダー、チェンジアップ、スプリット、カーブと全ての球種を満遍なく使う所謂変化球多投型のスタイルに。ストレートの投球割合は46%から33%と13%も下がった。
1軍、2軍双方で結果は出ていないが今年は自己最速となる151kmをマーク、平均球速は147kmと身体も出来てきて大幅に出力の向上に成功した。

変化球の球種を増やすのはいいがストレートの球威は本来良いものを持っているのでストレートの割合を減らすのは疑問符が残る。
なまじ投手としてのセンスが良いだけに次々と新しい変化球を覚えて物にするのだが、それよりは本来の持ち味のストレートを磨き上げる方が効果的だろう。
細かった身体も徐々に出来てきて本格化は近いだけに変化球でかわすベテラン風味のピッチングではなくストレートを4~5割投げる投手の王道のピッチングを期待したい。
 
また現在の球種も空振りを取る球が中心で0か100のピッチングになりやすい。仮に変化球を多投するならツーシームは欲しいだろう。


4位(2位) 伊藤裕季也 24歳 二三一(外)
日大三高-立正大 ドラフト2位

今季1軍成績 .000(5打席) 0本 0点 0三振 OPS.400
今季2軍成績 .254(223打席) 7本 22点 52三振 OPS.741
特徴 パワー&キャプテンシー
 
 
立正大からイケメンキャプテンがやってくる! ヤァヤァヤァ!
高いキャプテンシーが魅力の選手だが結果が出ないことにはキャプテンシーも型なし。
2軍成績は物足りないが前半に深刻な打撃不振に陥ってたことを考えると数字よりも打撃の感触は良い。
課題は三振の多さと打撃の粗さでアプローチを改善しつつある細川に対して打撃の粗さは昨年より悪化したような印象も受ける。

ただ失策数は昨年の16に対して今年は5個。三塁では無失策と課題の守備は着実に成長している。
二塁を無難に守れればこのクラスのパワーの選手が二塁に座るのは大きなアドバンテージとなる。それなら多少粗くとも構わないだろう。
打撃が先に成長するか守備が先に成長するか、どちらでもポジションの兼ね合いでレギュラーを取れる公算があり、プロスペクトランキングの中では最もレギュラーに近い選手かもしれない。


5位(新) 田部隼人 18歳 遊三二
開星高 ドラフト5位

今季1軍成績 -
今季2軍成績 .243(128打席) 0本 11点 24三振 OPS.560
特徴 感じの良さ

普通ルーキー選手というのはどこか遠慮しながらプレーしているものだが、この田部はキャンプの時点でもう「俺、プロ野球選手ですよ?」みたいな面で平然とプレーしている。
そのふてぶてしさは球団HPの選手画像からも伝わってくるだろう(そうか?)
 
所謂強肩の打撃型内野手だがこの選手の魅力は確かなバッティングセンスにある。
高卒1年目でありながら打率.243という数字。24三振という数字にその確実性の高さ、バッティングセンスの良さが表れているだろう。
現在0本塁打に沈んでいるが本来はパワーもある選手だし練習試合でも本塁打を放つなど不安視する部分ではないだろう。
 
打撃面の期待感と裏腹に破格のペースでエラーを量産する守備が最大の欠点。打撃は森より1軍に近いが守備の基礎固めという点では森より時間がかかりそう。





6位(4位) 細川成也 22歳 外
明秀学園日立高 ドラフト5位

今季1軍成績 .207(32打席) 0本 0点 8三振 OPS.523
今季2軍成績 .285(219打席) 10本 39点 59三振 OPS.904
特徴 圧倒的な筋力

圧倒的な筋量を誇るハマの最終兵器。
昨年は多すぎた三振数を改善。打率を3割近くまで向上させるなど着実にステップアップを積んできたが今年はちょっと足踏み。2軍成績は良くも悪くも昨年と全く同じままだ。(OPS.904も昨年と全く同じ!)
1軍でのアプローチは確実に良くなってきているので、後は出場機会を掴んで試合に出続ければ感覚を掴めるはずだが残念ながら外野のポジションは空いていない。 
ベイスターズでは1軍で使われながら感覚を掴むというレギュラーの定着の仕方は難しいので2軍戦への出場を続けて無双することで出場機会を得るというルートを辿ることになるだろう。
打撃のアプローチは伊藤裕より上の評価だが、外野は出場機会を得るのが難しいという点を加味して伊藤裕より下の順位となった。
 


7位(7位) 阪口皓亮 21歳 投(先)
北海高 ドラフト3位

今季1軍成績 2試合 0勝 2敗 7回 11.57 6奪三振 4四球
今季2軍成績 9試合 2勝 1敗 47回 2.11 36奪三振 15四球
特徴 ビッグスケール

身長186cmから投げ下ろす球は角度がありスケールの大きさを感じさせられる大型投手。
所謂投げてる球の割になんか打たれる系の投手であり最速152km、平均147kmの高出力を誇る割になんか打たれてしまう。
2軍成績も数字ほど良いわけではない。
 
球種的にもこれが強みと言えるような球種はないので更にスケールを上げて最速155kmぐらいのボリュームで押し潰すピッチングが完成形か。
京山もそうだが投手として最も必要なマインドである「図太さ」を持っておりすっぽ抜けはあれどビビった四球はあまり出さない。



8位(初) 蝦名達夫 23歳 外(一)
青森商高-青森大 ドラフト6位

今季1軍成績 .158(22打席) 1本 1点 6三振 OPS.641
今季2軍成績 .318(99打席) 6本 16点 17三振 OPS1.043
特徴 肩と走塁

ちょっと順位低くな~い? と思われる方もおられるだろうが、このランキングは全てが私の主観で決定しており、私が蝦名をあんまり評価していないのでこの順位となっています。ごめんネ!(ハルヒ)
と言っても2軍でOPS1.000超えはフロックでできるものではありません。大学時代から評価された打撃力は折り紙付き。
ただその打撃力が宮崎、佐野、楠本の系譜に次ぐ下位の打撃特化枠ということでハードルが高くなっている感があります。
宮崎、楠本はバットコントロール、佐野はパワーが持ち味の選手だとすれば、蝦名は広角への長打力と高い走塁センスで二塁打、三塁打を放ってOPSを稼ぐタイプ。そもそもタイプが結構違います。

また左投手を元来苦にしており、左に弱い右打者では代打としては使い勝手が悪い。
打撃型外野のライバルである細川、楠本と比べて守備力は上だが、使い勝手の悪さという意味では1軍に定着するハードルは中々高いと言えるだろう。
 

9位(10位) 山本祐大 22歳 捕
京都翔英高(甲)-BCリーグ・滋賀 ドラフト9位
 

今季1軍成績 -
今季2軍成績 .255(117打席) 2本 12点 17三振 OPS.729
特徴 バットコントロール
 
大阪で生まれ京都で育ち滋賀の地からプロに飛び立った関西の混血児。
この選手の魅力はなんと言っても強肩……ではなくバットコントロール。
1軍2軍を問わず安定して安打を放てる打撃力は捕手としてA級。三振も少ない。
しかも所謂黒羽根、加藤タイプの引っ張れない流し打ち専門打者ということもなく引っ張って強い打球も打てるスプレーヒッター。
 
反面守備が完成されているタイプというわけではないのでこの部分はまだまだこれから。捕手は経験のポジションです。
守備に目を瞑るほどの打撃力を持ってるわけでもありません。ただ「山本が居れば1軍の正捕手がいなくなってもある程度は大丈夫だな」と思えるぐらいの実力は有しています。
2軍では正捕手として最多出場。他にろくな候補がいないこともあり1軍選手を除くと最も正捕手に近い選手。



10位(11位) 櫻井周斗 21歳 先中
日大三高(甲) ドラフト5位

今季1軍成績 3試合 0勝 2敗 7.1回 7.36 4奪三振 3四球
今季2軍成績 14試合 0勝 1敗 23回 7.83 29奪三振 19四球
特徴 チェンジアップとスライダー

高校日本代表では3番清宮、4番安田、6番中村奨生の強力打線にあって5番打者を担った強打者。プロでは何故か投手。
清宮から5三振を奪ったスライダーに注目が集まるがチェンジアップも素晴らしい威力を誇り、左にはスライダー、右にはチェンジアップの投げ分けで抑えていく。
球速は150を超えるなど教科書通りのパワーサウスポーだ。
 
今年はスライダーの投球割合が大きく減りツーシームとカットボールが増えた。

「昨年のデータをアナリストさんに見せてもらいコーチと話した結果、被打率の高いボールを減らし、打たれないボールを増やしていくということになりました。結果、指標的によかったチェンジアップやツーシーム、そして練習をしてきたカーブがものになってきたので使っていこうと」

ということらしい。残念ながら結果は出ていない。
2軍投手コーチ大家による新球種習得の弊害と言えるがどのピッチャーもあの球も投げるこの球も投げるとなってシンプルな球種構成がなくなっている傾向にある。
タイプ的に櫻井はリリーフ向きなのでもう少し球種を絞って洗練していった方が良いのではないかと思う。



オマケ



プロスペクト卒業組

残念ながら今年度のプロスペクト卒業組は居ませんでした。
来年の楠本に期待しましょう。






オマケ2 11位~


11位(初) 浅田将汰 19歳
有明高等学校 ドラフト7位

今季1軍成績 -
今季2軍成績 9試合 2勝 2敗 39.2回 4.54 19奪三振 27四球
特徴 初期能力の高さ
 
個人的に最もイチオシの投手。写真写りが異常に悪いことに定評がある。
縦の角度から振り下ろすストレートとスライダーは滝のような曲がりで落ちていく(どう見てもドロップカーブだが……)
 
個人的には昨年のドラフトで最も評価している選手なのだが、投球スタイルとこれまで自分が確立してきたメソッドが相反するものが多くまだ判断を下せないので暫定的に選外とした。
縦から振り下ろす高めのストレート→2軍では通用しても1軍では通用しない
デカスラ、デカカーブ、デカチェンジアップ→ 2軍では通用しても1軍では通用しない

しかしこの選手にはなんとも言えぬ魅力があり、自分の思想では間違いなく推せないスタイルの投手なのにイチオシになってしまった。
ストレートも速くない。コントロールは悪い、変化球は曲がりが大きすぎる。でも何故か推してしまう。2軍でも先発として成績を残す。 
その正体は何なのか? 全く分かりません!
 
1つ言えるのは実戦投入は比較的早いだろうということ。FEのジェイガンみたいな特徴を書きましたが2年目の京山のように状況次第では来年早期での1軍先発もあるかもしれません。 


TwitterにDMを送ったら返信してくれるらしい。



2020/01/23

奪三振率で見ろ! 12球団期待の投手


実力が未知数の選手の能力を図る指標として、奪三振率を重視するという考え方があります。
野球はボールにバットを当てて点を入れる競技なので、ボールにバットを当てさせない能力が高い投手は良いということですね。

回りくどい言い方になりましたが、早い話が三振が取れる投手は球のパワーがあるということです。
勿論岩隈など打たせて取るタイプの好投手も世の中には沢山居るわけで、一概に奪三振率が高ければ良い、低ければ悪いというモノではないのですが、今回は1~2軍における奪三振率だけを見て12球団期待の若手を発掘していこうという試みをやっていきます。


大雑把な基準として2軍で奪三振率11.0以上。1軍で奪三振率9.8以上の投手をピックアップしていきます。



巨人


該当者 なし


居ませんでした。2軍で最も高い奪三振率の投手が森福(11.6)です。

該当するほど高い訳ではないですが鍬原は2軍50三振で奪三振率10.5と期待が持てる数字。
ただ昨年の奪三振率が11.8だったことを考えるとやや物足りなさはあります。

他にも大江や堀岡など三振奪取能力の高い選手は数多く居ますが、飛び抜けた選手は不在。

横浜

国吉佑樹 28歳


1軍奪三振率 10.5 81奪三振
2軍未登板

若手かどうかは置いておいて、1軍で81三振を奪い奪三振率10.5は驚異的。
昨年もイースタンで奪三振率11.9を記録するなど三振を奪う能力は1軍、2軍を問わず圧倒的。
昔はここまで三振を取れる投手ではなかったので、160kmを記録したことからも成長を遂げたと見て間違いないだろう。


進藤拓也 27歳


1軍奪三振率 6.4 5奪三振
2軍奪三振率 13.7 62奪三振

メガネをかけて横手から150kmを超えるボールを投げ込むパワーサイド。
2軍奪三振率は驚異の13.7!!!???
1軍では先発として起用されるもデッドボールをぶつけまくり防御率9.00と結果は残せなかった。



阪神

尾仲祐哉 25歳


1軍奪三振率 9.5 6奪三振
2軍奪三振率 11.2 53奪三振

ルーキーでありながら大和の人的補償で横浜から阪神に移籍した右腕。
球速は並だが、スライダーとカットボールを武器に三振を奪う。
1年目に2軍で防御率1.38 奪三振率12.6を記録したことを思えば今年の2軍防御率4.25というのはかなり物足りない。


広島


島内颯太郎 23歳


1軍奪三振率 10.3 33奪三振
2軍奪三振率 8.1   19奪三振

登板機会の関係で数は稼げなかったものの、ルーキーでありながら1軍奪三振10.3とかなり有望な成績に。
なんと言っても面白いのが球種構成で投球の74%以上がストレート!
三振もストレートで奪いまくっています。またフォークの被打率は.000という数字がキラりと光る。
チェンジアップを交える器用さもあり、広島の藤川球児になるかもしれない。



30歳の立派な一軍主力戦力なので取り上げませんでしたが中村恭平は1軍奪三振率11.7と素晴らしい成績。
今年ブレイクした遅咲きの投手ですが、球威が落ちない限りは一発屋に終わる可能性は低そうです。


中日

藤嶋健人 21歳


1軍奪三振率 10.3 35奪三振
2軍奪三振率 9.0  4奪三振

キンブレルのモノマネをした鈴木博志はシーズン途中で守護神を剥奪される無念のシーズンに終わったが、上原のモノマネをした藤嶋は見事台頭に成功。
血行障害を発症し手術を受けるなど万全のシーズンではなかったが、中盤に昇格すると21試合を連続無失点に抑えるなど若い力で中日のブルペンを支えた。
サンプルは多くはないが、ストレートの被打率.140 空振り率14%は見事の一言。そこにキレるフォークを交えて三振を奪っていく。

制球も良く、若いながらも完成度の高い好投手。



ヤクルト

中尾輝 25歳


1軍奪三振率 11.5 18奪三振
2軍奪三振率 11.8  48奪三振

前年に54登板してるので取り上げるのはどうかと思いましたが1、2軍双方での奪三振率の高さからピックアップ。
ストレート、スライダー、フォークで構成するオーソドックスなリリーフタイプ。
今季は故障もあり1軍では防御率8.36。2軍でも防御率4点台に終わりましたが球の力は依然としてあるので、万全に投げられれば活躍できそうです。


西武

平良海馬 20歳


1軍奪三振率 8.6  23奪三振
2軍奪三振率 12.3  22奪三振


皆さんご存知沖縄の158km右腕。平均球速150kmオーバーの直球は超弩級。
20歳でコレなのだからあと数年もしたら160kmは間違いなく出すであろう豪腕。
スピードは正義。

本来平良の役割をやるべき中塚さんは2軍で何故か三振が取れないでいる。


ソフトバンク

該当者 なし


プロスペクトが山程いそうなソフトバンクは何故か該当ナシ!

というのもホークスの2軍はある程度1軍に近い投手が登板することが多く、荒削りな投手は3軍を主戦場にしているために2軍成績では有望株は分からないんですね。
なので3軍を主戦場にしている有望株を紹介します。
3軍は通常の2軍相手の他、教育リーグ、独立リーグ、大学や社会人、3軍同士の試合を含むのである程度成績にバイアスはかけてください。



尾形崇斗 20歳


2軍奪三振率 0.00  0奪三振
3軍奪三振率 14.3  104奪三振
フェニックス 20.2  18奪三振
台湾WL   17.7 23奪三振


一部界隈ではかなり有名で全然隠れてない隠れた逸材。
育成2年目でありながら3軍で104奪三振をマーク。奪三振率は驚異の14.3!!!???????
2軍では2失点で降板し防御率27.0と奮わなかったものの、ホークスの3軍を代表するトッププロスペクト。
フェニックスでも奪三振率20.25を記録するなどその能力は圧倒的。

現在は140km台の直球でバッタバッタと三振を奪いまくっているが、これで球速が上がるともう手が付けられない。鷹の第二の千賀候補。


160km左腕の古谷は2軍での奪三振率が抜けていないので今回は省略します。





楽天

小野郁 23歳


1軍奪三振率 6.7 14奪三振
2軍奪三振率 12.5 53奪三振

これも一部界隈では有名な全然隠れてないプロスペクト。
2軍では守護神として毎年抜群の成績を残すも、1軍ではまだ厳しいという壁に悩んでいたところを鈴木大地のFA補償でロッテへ移籍。
今季は奪三振率が一気に増加。新天地での活躍に期待しましょう。



千葉ロッテ

該当者 なし


石崎の奪三振が13.1と圧倒的ですが投球回が少なく29歳、1軍では奮わなかったことから今回は除外。
先発ローテーションの柱としてフォークを武器に今季ブレイクした21歳の種市は1軍で135奪三振を奪い奪三振率10.4と好成績を収めています。

今季は楽天から小野を獲得したので、該当者はあるといえばある。



日本ハム

西村天裕 26歳


1軍奪三振率 11.8 55奪三振
2軍奪三振率 9.7 21奪三振

150kmオーバーを計測する社会人右腕。
2年目となる去年は1軍での奪三振率11.8という破格の成績をマーク。
投球の8割を占めるストレートとスライダーの球威は並だが、必殺球のフォークが被打率.000 空振り率30%と圧倒的。
フォークを主体にするピッチングではなく、ストレートとスライダーで組み立てて不意にフォークを交えるスタイルだ。

回跨ぎをこなせるタフさがありショートスターターに挑んでいる日ハムでは今年も重宝されるだろう。



オリックス

吉田凌 22歳


1軍奪三振率 4.1 2奪三振
2軍奪三振率 12.8   37奪三振


また吉田だ!  また吉田だ!

2軍では最大の武器であるスライダーを駆使して防御率1.38をマークし無双するも1軍では通用しなかった。
スピードは決して速くはなく、スライダー以外に武器はないため正直これまでのメンバーと比べるとロマンという点では数段落ちる。
ただやはりスライダーは良いので、数年後には中継ぎで30~40試合登板はしていそう。名前といいそういう意味でも実にオリックスらしい選手。



おわり
一人でも多くのプロスペクトが1軍戦力になるといいですね







2019/09/01

2019Ver 横浜DeNAベイスターズプロスペクトランキング



前回の続き。9月にやると言ったのでやります。
ここで出してる成績は9月1日時点のものなのでシーズン終了時にはまた変動していることをご了承ください。

※カッコ内は前回順位


1位(2位) 楠本泰史 24歳 外一(三遊内野失格)ニ?
花咲徳栄高 - 東北福祉大 ドラフト8位

今季1軍成績 .214(79打席) 1本 6点 18三振
今季2軍成績 .296(223打席) 7本 24点 31三振

力の佐野、技の楠本。チームでも屈指の巧打力を持ち、昨季の1本塁打から7本塁打に増やすなどパワーも増強。
今季はOP戦では打率.388で首位打者を獲得。開幕戦では5出塁の大暴れでしばらく1番の座を射止めたがアクシデントによる故障もあり定着とは至らなかった。
本当に後は1軍の球に慣れるだけなのだが、不幸にもライトは激戦区。
足は速いがセンターを任せられる守備力はないので、数少ないチャンスをモノにできるかどうかが定着のカギを握る。




2位(初) 伊藤裕季也 23歳 二一三(外)
日大三高-立正大 ドラフト2位

今季1軍成績 .268(45打席) 4本 7点 14三振
今季2軍成績 .231(292打席) 11本 38点 61三振

立正大からイケメンキャプテンがやってくる! ヤァヤァヤァ!
元々高田GMは筒香が移籍した際に備え「キャプテンシーのある選手を獲得する」とドラフト時に公言していた。私はそれは根尾のことだと思いこんでいたのだが、蓋を開けてみると伊藤裕でした。

この選手の最大の特長はパワー&キャプテンシーでしょう。
キャプテンシーとかいう目に見えない意味不明な項目ですが、野球は人間がやるスポーツなのでこういうキャプテン力の高い選手は大事です。
キャプテンをやるために生まれてきた生粋のキャプテン男が伊藤裕という人物でしょう。

パワーに関しては2軍で11本塁打、1軍に昇格するとすかさず4本塁打を放つなど説明不要ですね。
元々が一塁手なので守備力は低く、将来的にはサード、ファースト(あるいは左翼)での定着が既定路線ですが、宮崎、ロペスなど現状はレギュラーで固められているのでそれらが健在な内は二塁が正ポジションでしょう。





3位(3位) 京山将弥 21歳 先
近江高 ドラフト4位

今季1軍成績 9試合 0勝 6敗 35.2回 5.80 29奪三振
今季2軍成績 12試合 6勝 3敗 76.2回 1.73 68奪三振

ご存知世界宗主都道府県である滋賀県出身であり、滋賀県を代表する強豪野球部近江高のエース投手。
前年は春先に負けなしの5連勝を記録したが、今年は1軍では勝ちなしの6連敗。2軍では無双するも1軍で投げれば負けるという有様だった。
今年は縦のカーブを新たに取り入れ、2軍では無敵の切れ味を誇っているが1軍では通用していない。

カット、チェンジを主体とする従来のスタイルと縦のカーブを多投しフォークを交える現在のスタイルは明らかに噛み合っていないので取捨選択が必要だろう。

依然としてベイスターズの若手投手陣ではナンバーワンの最高素材だが、1軍に定着するためには球速、制球、スタミナ共にもう一皮剥ける必要がある。




4位 細川成也 20歳 外
明秀学園日立高 ドラフト5位

今季1軍成績 .259(66打席) 1本 8点 15三振
今季2軍成績 .293(262打席) 12本 45点 61三振

そろそろプロスペクト卒業も見えてきたハマの最終兵器。
圧倒的な筋量による破壊的なパワーは他の追随を許さない。
今年は長打力をそのままに2軍での打率を3割近くまで向上させ確実性も増した。この年齢にあってロマン砲のブンブン丸を卒業するなどその成長速度には眼を見張るものがある。

そして何より、1年目から終盤に昇格しOPS2.100を記録。昨年は4安打で1本塁打を放ちOPS.808という実戦向きの打撃。
2軍で成績を残しても1軍では打てない選手はいくらでもいるが、1軍で2軍以上のパフォーマンスを発揮できる選手は中々いない。

宮崎が故障しレギュラー獲得の最大の障害となる筒香が三塁を守っているのもレギュラー獲得の追い風。
レギュラーを獲得するためには、本人の実力もそうだがそれ以上に運も大きく関わってくる。そういう点でも、やはりこの選手は持っている



5位(7位) 関根大気 24歳 外
東邦高 ドラフト5位
画像手前
今季1軍成績 .038(32打席) 0本 0点 6三振
今季2軍成績 .305(275打席) 10本 36点 35三振

2軍で素晴らしい成績を残すも1軍では打率.038。
細川を持っている選手だとすれば、関根は究極的に持ってない選手。と言えるだろう。
2軍でこれだけ無双しているのだから首脳陣も起用するのだが、打てないのだ。当たりが良くてもヒットにならないのだ。持ってない

乙坂の彼女が2階から飛び降りると、その彼女は元々は関根のファンで関根もそのファン食い合コン参加していたはずなどという根も葉もない噂をレトルトテイまーとかいうオタクに立てられるなどあまり良いシーズンではなかったが、ランキングは7位から5位にジャンプアップ。

それはひとえに2軍成績が大きい。これまで関根は2軍で高打率を残すものの長打力には欠けていたのだが、今季は二桁に到達するなどパワーも磨き上げてきた。

実力は間違いないものを持っているので後はそれを証明するだけ。
そのためにはポテンヒットでも内野安打でもいいから、何か切っ掛けになるような1本が欲しいが……。



6位(初) 中川虎大 先 19歳
箕島高 2017年育成ドラフト1位


今季2軍成績 17試合 9勝 3敗 87回 2.38 79奪三振

育成の高卒2年目ながらベイスターズ2軍のエースとして覚醒。
ここまで9勝はイースタン最多勝。防御率2.38は1位の土肥に次いでイースタン2位と稀に見る掘り出し物。
制球、変化球共にまだまだだがストレートに馬力がある迫力のあるピッチングが持ち味。
将来のエース候補と見られているが、個人的には適正はリリーフに見える。



7位(6位) 阪口皓亮 20歳 投(先)
北海高 3位


今季2軍成績 16試合 3勝 8敗 74回 4.23 54奪三振

身長186cmから投げ下ろす球は角度がありスケールの大きさを感じさせられる高卒素材。背番号12を貰ってることからもその期待が伺えるだろう。

昨季は6点台だった2軍防御率を4点台まで改善し1軍では初先発含む3試合での先発を経験した。
ここまで順調に成長しているのにプロスペクトランキングが落ちたのはプロスペクトランキングの層が単純に厚くなったから。

飯塚がリリーフ適正を見せ綾部が爆発した今、貴重な若手の先発候補として阪口と京山のどちらかには数年以内にローテーションに食い込んでほしい。




8位(5位) 松尾大河 登録名:大河 21歳 遊(三ニ)
秀岳館高 ドラフト3位


今季2軍成績 .186(192打席) 0本 11点 41三振


全滅した横浜二遊間プロスペクト戦線にあって現状唯一のプロスペクトであり希望の星......だったのが今年は2軍で打率1割台と大苦戦。
イースタンの打高が緩和された分を差し引いてもあまりに成長がない。本塁打も0本と期待を見出だせる内容がほとんどない。

174cmという小柄な体格がここにきて仇となってきている。
パンチ力はあり肩、足などのフィジカルも十分強い選手なので来季の巻き返しに期待したい。


9位(初) 勝又温史 19歳 先中
日大鶴ヶ丘高 2018年ドラフト4位


今季2軍成績 13試合 1勝 3敗 30回 8.10 29奪三振

投げては最速152km。打っては広角に長打を放つ二刀流
とにかく球速の速さが規格外。150km超えをコンスタントに記録するその速度は同世代ではトップクラス。

2軍では春先は防御率0.00と活躍していたが、徐々に捉えられてしまった。
現在的にも将来的にもリリーフタイプ。160kmも射程圏内に入れて剛球リリーバーを目指してほしい。



10位(初) 山本祐大 20歳 捕
京都翔英高(甲)-BCリーグ・滋賀 2017年ドラフト9位


今季2軍成績 .248(143打席) 1本 13点 36三振

大阪で生まれ京都で育ち滋賀の地からプロに飛び立った関西の混血児。
肩の強さが特徴の普通の捕手だが、この選手はそれに加えてある程度の打力を備えているのが魅力。
特に昨季1割台だった2軍打率を.248まで引き上げたのは素晴らしい。1軍ではサヨナラヒットも放ち若いながらアピールは十分。

長打力こそ薄いが、順調に育てば2014黒羽根クラスの活躍は十分狙えるだろう。




惜しくも選外

11位(初) 櫻井周斗 20歳 先中
日大三高(甲) 2017年ドラフト5位


今季1軍成績 12試合 0勝 0敗 1H 14.1回 5.65 14奪三振
今季2軍成績 18試合 3勝 1敗 28回 1.61 20奪三振

清宮キラーとして高校で名を馳せたサウスポー。清宮をキリキリ舞にしたスライダーが注目されがちだが、実はチェンジアップもかなり良い。タイプ的には楽天松井裕樹が近いだろう。

打撃のセンスも高く、高校日本代表では3番清宮、4番安田、6番中村奨生の強力打線にあって5番打者を担った。
プロでは投手として勝負し早速2年目ながら1軍に帯同。20歳とは思えぬピッチングで活躍している。

投手として有望株なのは勿論、バッティングセンスもかなり高い投手なので故障に喘いでも打者転向という道がある。将来が楽しみな選手だ。






オマケ


プロスペクト卒業組



佐野恵太

昨季プロスペクトランキング1位。開幕から代打の切り札として君臨し、夏場には4番を任せられるなど堂々の卒業を果たした。
あとはレギュラーの座を掴み取ってほしい。




国吉佑樹



圧倒的なスペックを誇るハマのダルビッシュ。
長年そのフィジカルを持て余していたが、今季は160km超えを記録しピンチの場面でも落ち着いた投球を見せるなど心身共に完全覚醒。
時間はかかったが山崎康晃を除くと現在の横浜で最もクローザーに近いところまで来た。




番外編

プロスペクトという感じでもないがロマンは依然としてあるので紹介したい選手たち


笠井崇正 25歳 
旭川西高-早大-BCリーグ・信濃  2016年育成ドラフト1位


異色の経歴を持つ育成の星。何が異色かは自分で調べてね。
今季は開幕から1軍に帯同するなど一軍級のリリーフ以外では序列は一番前。
勢いだけのノーコンピッチャーからカットボールを駆使するノーコンピッチャーとなり随所で存在感を見せつつある。
今季は2軍成績も防御率1.27と素晴らしく、一軍定着は目前とも言えるだろう。




狩野行寿 25歳 遊二三一
川越工高-平成国際大



おそらく横浜ファン以外では名前を初めて聞く人も多いのではないでしょうか。
俊足を武器にする内野手で内野守備は全てのポジションを高いレベルで守れるユーティリティプレイヤー。
守備力は高い選手なのですが、それと引き換えたようにあまりにも打てない選手でもある。
3年間での2軍打率が
2017年  .134
2018年  .199
2019年  .124

となんと2割を上回ったシーズンが一度もないという有様。
プロ3年間で1度も1軍に昇格できなかった理由がここにある。

打てないながらもパンチ力はありアヘ単ではないので、この選手が1軍で2割でも打てるようになればどこのチームでもベンチに入れるのだが……。
まずは今年生き残れるかどうかだろう。




おわり。
1人でも多くのプロスペクトが1軍戦力になるといいですね