前回の続き。9月にやると言ったのでやります。
ここで出してる成績は9月1日時点のものなのでシーズン終了時にはまた変動していることをご了承ください。
※カッコ内は前回順位
1位(2位) 楠本泰史 24歳 外一(三遊内野失格)ニ?
花咲徳栄高 - 東北福祉大 ドラフト8位
今季1軍成績 .214(79打席) 1本 6点 18三振
今季2軍成績 .296(223打席) 7本 24点 31三振
力の佐野、技の楠本。チームでも屈指の巧打力を持ち、昨季の1本塁打から7本塁打に増やすなどパワーも増強。
今季はOP戦では打率.388で首位打者を獲得。開幕戦では5出塁の大暴れでしばらく1番の座を射止めたがアクシデントによる故障もあり定着とは至らなかった。
本当に後は1軍の球に慣れるだけなのだが、不幸にもライトは激戦区。
足は速いがセンターを任せられる守備力はないので、数少ないチャンスをモノにできるかどうかが定着のカギを握る。
2位(初) 伊藤裕季也 23歳 二一三(外)
日大三高-立正大 ドラフト2位
今季1軍成績 .268(45打席) 4本 7点 14三振
今季2軍成績 .231(292打席) 11本 38点 61三振
立正大からイケメンキャプテンがやってくる! ヤァヤァヤァ!
元々高田GMは筒香が移籍した際に備え「キャプテンシーのある選手を獲得する」とドラフト時に公言していた。私はそれは根尾のことだと思いこんでいたのだが、蓋を開けてみると伊藤裕でした。
この選手の最大の特長はパワー&キャプテンシーでしょう。
キャプテンシーとかいう目に見えない意味不明な項目ですが、野球は人間がやるスポーツなのでこういうキャプテン力の高い選手は大事です。
キャプテンをやるために生まれてきた生粋のキャプテン男が伊藤裕という人物でしょう。
パワーに関しては2軍で11本塁打、1軍に昇格するとすかさず4本塁打を放つなど説明不要ですね。
元々が一塁手なので守備力は低く、将来的にはサード、ファースト(あるいは左翼)での定着が既定路線ですが、宮崎、ロペスなど現状はレギュラーで固められているのでそれらが健在な内は二塁が正ポジションでしょう。
3位(3位) 京山将弥 21歳 先
近江高 ドラフト4位
今季1軍成績 9試合 0勝 6敗 35.2回 5.80 29奪三振
今季2軍成績 12試合 6勝 3敗 76.2回 1.73 68奪三振
ご存知世界宗主都道府県である滋賀県出身であり、滋賀県を代表する強豪野球部近江高のエース投手。
前年は春先に負けなしの5連勝を記録したが、今年は1軍では勝ちなしの6連敗。2軍では無双するも1軍で投げれば負けるという有様だった。
今年は縦のカーブを新たに取り入れ、2軍では無敵の切れ味を誇っているが1軍では通用していない。
カット、チェンジを主体とする従来のスタイルと縦のカーブを多投しフォークを交える現在のスタイルは明らかに噛み合っていないので取捨選択が必要だろう。
依然としてベイスターズの若手投手陣ではナンバーワンの最高素材だが、1軍に定着するためには球速、制球、スタミナ共にもう一皮剥ける必要がある。
4位 細川成也 20歳 外
明秀学園日立高 ドラフト5位
今季1軍成績 .259(66打席) 1本 8点 15三振
今季2軍成績 .293(262打席) 12本 45点 61三振
そろそろプロスペクト卒業も見えてきたハマの最終兵器。
圧倒的な筋量による破壊的なパワーは他の追随を許さない。
今年は長打力をそのままに2軍での打率を3割近くまで向上させ確実性も増した。この年齢にあってロマン砲のブンブン丸を卒業するなどその成長速度には眼を見張るものがある。
そして何より、1年目から終盤に昇格しOPS2.100を記録。昨年は4安打で1本塁打を放ちOPS.808という実戦向きの打撃。
2軍で成績を残しても1軍では打てない選手はいくらでもいるが、1軍で2軍以上のパフォーマンスを発揮できる選手は中々いない。
宮崎が故障しレギュラー獲得の最大の障害となる筒香が三塁を守っているのもレギュラー獲得の追い風。
レギュラーを獲得するためには、本人の実力もそうだがそれ以上に運も大きく関わってくる。そういう点でも、やはりこの選手は持っている。
5位(7位) 関根大気 24歳 外
東邦高 ドラフト5位
画像手前 |
今季2軍成績 .305(275打席) 10本 36点 35三振
2軍で素晴らしい成績を残すも1軍では打率.038。
細川を持っている選手だとすれば、関根は究極的に持ってない選手。と言えるだろう。
2軍でこれだけ無双しているのだから首脳陣も起用するのだが、打てないのだ。当たりが良くてもヒットにならないのだ。持ってない。
乙坂の彼女が2階から飛び降りると、その彼女は元々は関根のファンで関根もそのファン食い合コン参加していたはずなどという根も葉もない噂をレトルトテイまーとかいうオタクに立てられるなどあまり良いシーズンではなかったが、ランキングは7位から5位にジャンプアップ。
それはひとえに2軍成績が大きい。これまで関根は2軍で高打率を残すものの長打力には欠けていたのだが、今季は二桁に到達するなどパワーも磨き上げてきた。
実力は間違いないものを持っているので後はそれを証明するだけ。
そのためにはポテンヒットでも内野安打でもいいから、何か切っ掛けになるような1本が欲しいが……。
6位(初) 中川虎大 先 19歳
箕島高 2017年育成ドラフト1位
今季2軍成績 17試合 9勝 3敗 87回 2.38 79奪三振
育成の高卒2年目ながらベイスターズ2軍のエースとして覚醒。
ここまで9勝はイースタン最多勝。防御率2.38は1位の土肥に次いでイースタン2位と稀に見る掘り出し物。
制球、変化球共にまだまだだがストレートに馬力がある迫力のあるピッチングが持ち味。
将来のエース候補と見られているが、個人的には適正はリリーフに見える。
7位(6位) 阪口皓亮 20歳 投(先)
北海高 3位
今季2軍成績 16試合 3勝 8敗 74回 4.23 54奪三振
身長186cmから投げ下ろす球は角度がありスケールの大きさを感じさせられる高卒素材。背番号12を貰ってることからもその期待が伺えるだろう。
昨季は6点台だった2軍防御率を4点台まで改善し1軍では初先発含む3試合での先発を経験した。
ここまで順調に成長しているのにプロスペクトランキングが落ちたのはプロスペクトランキングの層が単純に厚くなったから。
飯塚がリリーフ適正を見せ綾部が爆発した今、貴重な若手の先発候補として阪口と京山のどちらかには数年以内にローテーションに食い込んでほしい。
8位(5位) 松尾大河 登録名:大河 21歳 遊(三ニ)
秀岳館高 ドラフト3位
今季2軍成績 .186(192打席) 0本 11点 41三振
全滅した横浜二遊間プロスペクト戦線にあって現状唯一のプロスペクトであり希望の星......だったのが今年は2軍で打率1割台と大苦戦。
イースタンの打高が緩和された分を差し引いてもあまりに成長がない。本塁打も0本と期待を見出だせる内容がほとんどない。
174cmという小柄な体格がここにきて仇となってきている。
パンチ力はあり肩、足などのフィジカルも十分強い選手なので来季の巻き返しに期待したい。
9位(初) 勝又温史 19歳 先中
日大鶴ヶ丘高 2018年ドラフト4位
今季2軍成績 13試合 1勝 3敗 30回 8.10 29奪三振
投げては最速152km。打っては広角に長打を放つ二刀流
とにかく球速の速さが規格外。150km超えをコンスタントに記録するその速度は同世代ではトップクラス。
2軍では春先は防御率0.00と活躍していたが、徐々に捉えられてしまった。
現在的にも将来的にもリリーフタイプ。160kmも射程圏内に入れて剛球リリーバーを目指してほしい。
10位(初) 山本祐大 20歳 捕
京都翔英高(甲)-BCリーグ・滋賀 2017年ドラフト9位
今季2軍成績 .248(143打席) 1本 13点 36三振
大阪で生まれ京都で育ち滋賀の地からプロに飛び立った関西の混血児。
肩の強さが特徴の普通の捕手だが、この選手はそれに加えてある程度の打力を備えているのが魅力。
特に昨季1割台だった2軍打率を.248まで引き上げたのは素晴らしい。1軍ではサヨナラヒットも放ち若いながらアピールは十分。
長打力こそ薄いが、順調に育てば2014黒羽根クラスの活躍は十分狙えるだろう。
惜しくも選外
11位(初) 櫻井周斗 20歳 先中
日大三高(甲) 2017年ドラフト5位
今季1軍成績 12試合 0勝 0敗 1H 14.1回 5.65 14奪三振
今季2軍成績 18試合 3勝 1敗 28回 1.61 20奪三振
清宮キラーとして高校で名を馳せたサウスポー。清宮をキリキリ舞にしたスライダーが注目されがちだが、実はチェンジアップもかなり良い。タイプ的には楽天松井裕樹が近いだろう。
打撃のセンスも高く、高校日本代表では3番清宮、4番安田、6番中村奨生の強力打線にあって5番打者を担った。
プロでは投手として勝負し早速2年目ながら1軍に帯同。20歳とは思えぬピッチングで活躍している。
投手として有望株なのは勿論、バッティングセンスもかなり高い投手なので故障に喘いでも打者転向という道がある。将来が楽しみな選手だ。
オマケ
プロスペクト卒業組
佐野恵太
昨季プロスペクトランキング1位。開幕から代打の切り札として君臨し、夏場には4番を任せられるなど堂々の卒業を果たした。
あとはレギュラーの座を掴み取ってほしい。
国吉佑樹
圧倒的なスペックを誇るハマのダルビッシュ。
長年そのフィジカルを持て余していたが、今季は160km超えを記録しピンチの場面でも落ち着いた投球を見せるなど心身共に完全覚醒。
時間はかかったが山崎康晃を除くと現在の横浜で最もクローザーに近いところまで来た。
番外編
プロスペクトという感じでもないがロマンは依然としてあるので紹介したい選手たち
笠井崇正 25歳
旭川西高-早大-BCリーグ・信濃 2016年育成ドラフト1位
異色の経歴を持つ育成の星。何が異色かは自分で調べてね。
今季は開幕から1軍に帯同するなど一軍級のリリーフ以外では序列は一番前。
勢いだけのノーコンピッチャーからカットボールを駆使するノーコンピッチャーとなり随所で存在感を見せつつある。
今季は2軍成績も防御率1.27と素晴らしく、一軍定着は目前とも言えるだろう。
狩野行寿 25歳 遊二三一
川越工高-平成国際大
おそらく横浜ファン以外では名前を初めて聞く人も多いのではないでしょうか。
俊足を武器にする内野手で内野守備は全てのポジションを高いレベルで守れるユーティリティプレイヤー。
守備力は高い選手なのですが、それと引き換えたようにあまりにも打てない選手でもある。
3年間での2軍打率が
2017年 .134
2018年 .199
2019年 .124
となんと2割を上回ったシーズンが一度もないという有様。
プロ3年間で1度も1軍に昇格できなかった理由がここにある。
打てないながらもパンチ力はありアヘ単ではないので、この選手が1軍で2割でも打てるようになればどこのチームでもベンチに入れるのだが……。
まずは今年生き残れるかどうかだろう。
おわり。
1人でも多くのプロスペクトが1軍戦力になるといいですね