2015/04/28

イブニクル クリアして思ったこと

この作品は別に考察だの批評だのする作品ではないので、とりあえず思ったこと。小学生並みの感想を書いていきます。
まあ当たり前ですけどネタバレ注意です。あとレビューではないので、買うかどうか迷ってるオタクの判断基準にはしないでください。ええからウダウダ言ってんと黙って買え。
ほんとに小学生並みの感想です。


 イブニクル、クリアしました。大体35時間くらいですかね。世界地図も埋めて、あとは大怪獣シリーズ倒すぐらいですかね。ラスボス強かったけど戦ってて面白くはなかったです。


で、えぇーフィールド探索型RPG「イブニクル」ですが、まずはシナリオから言及しましょうかね。
このゲームは誰が悪いか、誰が良い人か、とか、そういうことを台詞で分かりやすく説明してくれるユーザーフレンドリーな作りになっておりますので、どなたでも楽しめる構造になっております。
人を選ばないという点で優れた作りなのは間違いないんですが、まあ流石にこうも懇切丁寧に強調されると鬱陶しくもなったりする。想像の余地とかプレイヤーに任せますとかアレは一体どうなったんだろうたいな疑問は存在しません。全てキャラクターが台詞で説明してくれます!!!!
誰が悪いキャラか、誰が良い人か簡単に理解できるよ!!!
すごい!!

いやぁ、素晴らしいですね。フレンドリーだね。
そういう点で、「イブニクル」に登場するキャラクターは主人公も含めて、どこまでもキャラクターです。 そこに「自分」は存在しません。
いやまあ当たり前やんキミ何言うてまんのんっていう方もおりますかもしれないですけど、要するに感情移入する先が無いということです。
プレイヤーはあくまでキャラを動かすプレイヤーであって、世界を歩き回るキャラではない。
そういう作りです。
まあいいんですけどね。それはそれで。ただ少し残念なのが、これだけクソデカい良い世界地図を
作ってくれたのに、その世界に「自分」が居ないというのは寂しいね。
主人公のアスタくんは一番プレイヤーからかけ離れたキャラなんじゃないでしょうか。そんな、普通そんな1日に何回もエッチ出来ませんし、性格もなんか訳分からん性格しとるし、どさくさに紛れて強姦しないしでねぇ。いわゆる俺TUEEEE系の主人公ですよねぇ。そこらへんの俺TUEEE系の主人公より俺TUEEEしてるんですけど、僕はアスタくんではないのに僕はTUEEEではなくキモオタなんですよね。 悲しくなる。


えー、つまり「イブニクル」は王道RPGではあるけども、ロールプレイングゲームではないということです。ロールプレイングを期待する人はelonaとかやることをオススメしますね。

後はまあ、キャラの口が悪い。嫌味っぽいキャラとかそういうのではなく、育ちが悪いように口が悪い。お姫様なのに!
どれだけ悪行を重ねた悪者であろうとも、そいつのことをヒロインがキチガイキチガイ連呼する様は気持ちのいいもんじゃないですね。
完全な勧善懲悪モノ(ダジャレ)っぽい雰囲気なのはまあ分かりますけど、悪い奴にはどんなことを言ってもいいみたいな雰囲気がちょっとついていけない。
そのくせ実は良い人でしたみたいなキャラには何かと扱いが優しいんですよ。僕には戦闘狂のアシュバルの方がよっぽどキ◯◯イに思えるけど。
要するに何が言いたいかというと、シナリオが作為的過ぎる。創造神に立ち向かう話なのに、シナリオに作為的なものを感じるのは良いことじゃないでしょう

ランス9とか、どらぺことか、最近のアリスソフトさんの作品に共通して言えることですけど、そいつが良い奴か悪い奴かを決めるのはプレイヤーであって、シナリオじゃない。

そこらへん作品中に多種多様な意見なり、キャラの好みなりがあればいいんだけど、イブニクルはそいつが悪い奴だと分かったら、全てのキャラがそいつを叩くように出来ていて、なんだこの同調圧力、気持ち悪っ! ってなる。
アスタや他のキャラが全員「良い子」で、そのように動くのは別にいいんだけど、その主張が絶対正しい意見であるという前提で話が進んでいくのは本当に気持ち悪いですね。
例えるなら小学校の「作者の気持ちを考えなさい」みたいな問題で、「答え」以外の可能性を許さない狭量さを感じる。安易に比喩を用いるべきではない。



で、フィールド探索型RPGのフィールド探索の部分ですが、TADAさんが描いたという世界地図(TADAさんが描いたんだっけ?) を元に作られた3Dマップは「最高」の一言ですね。
僕なんかエデンの左端の部分だけ描かれた、クソデカい未解明の地図を見ただけで絶頂射精しました。これだけでごはん3杯はいけます。
そんな世界を自由に歩き回れるんだからサイコー、と言いたいけれど、その中を歩くのは自分ではなく、正義の大英雄アスタリスクさんなので、思ったよりも感動はなかったですねー。
こんな世界を自分の分身に歩かせたいんですけどねー。イブニクルは「クソデカい一枚マップになってる世界を歩き回る」というコンセプトと、よーいちろーさんのキャラ、シナリオがマッチしてないように感じる。

「アホでエロエロ」という我々平凡な庶民の思考と、アスタリスクさんの崇高な意志と目的(自分がどんな目にあっても女の子を助けたい)というのがかけ離れてるんですよ。
ついていけないですよ。これが聖人君子のような性格の主人公や、ランスみたいに平凡な人間の考えとはかけ離れているキャラとかなら違和感なく受け入れられるんですけどね。ちょっとミスマッチが過ぎる。



戦闘部分に関しては、すごい試行錯誤して作られたんだなぁってのが分かりますね。かなり快適に遊べる。タブレットでのプレイも想定してるんだと思いますけど、直感的に動かせるなー、ってのはプレイしてて感じますね。ただランクエの時も言われてましたけど戦闘速度が遅い……。コンフィグの「速くする」をONにしてもまだまだ全然遅いです。CTRLキー押した場合の速さが常時出るモードは欲しいです。


キャラクター5人固定のRPGなのにスキルの有無で一応の個性が出せるようにもなってるのもいいんですが、やっぱり強いスキル、弱いスキル、便利なスキル不便なスキルとあるわけで、その格差がちょっと大きいかなと思いますね。もっと色々なスキルが均等に近い性能になって、好みでカスタマイズしていけるといいかなぁ。後半になると産廃になるスキルがちょっと多い。


音楽はいいですねぇ~~~。色々な町の雰囲気が出てて楽しいです。ただラスボスBGMはちょっと退屈だったかな。ボス戦ではもっとギュワギュワギュギギギィーン!!グガガガガッガーーンドゥーーン!!みたいな曲が聞きたかったです。



まあ不満をグチグチと垂れ流しましたけど、楽しくプレイ出来ました。それだけに惜しい点が目立ちましたねー。バカでエロエロで楽しいゲームなのか設定をメチャメチャに垂れ流すゲームなのかムナクソさんが悪くなる陵辱シーンアホみたいな量見せつけてくるゲームなのかイマイチよく分かんなかったです。

デザイナーズノートとか読んでるとどういう考えでこのゲームが作られたのか分かって面白いんですけどね。
それがあんまり反映されてないようにも感じますね。


「主人公はエロです、溢れるリビドーの塊です。
強敵と戦っている内に正義の心に目覚めたり……しません」

「少年が成長して世界を救う、変なひねりは無しで続編とかに続くとかのひっぱりも無しで
クリアしたら大団円、綺麗に終わる物」


えぇ……。ちょっと、僕がプレイしたゲームの内容と違うんですけど……。


























・そうそう・・メインのヒロインに眼鏡がいません。


オイゴラァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!