2014/12/03

自己紹介

皆さんはアニメの女の子について考えたことはありますか? 何もアニメに限りません、女性に限りません。
ノベル、漫画、ゲーム……この世にあまねくキャラクターについて、思索を晴らしたことはありますか?
僕はあります。そして、こう考えました。「彼女たちと同じ空間を過ごし、同じ景色を見たい」と。
つまり、僕は僕の世界にキャラクターを求めたのです。彼女が居れば、何かが変わるかもしれないと。そんな脱法ハーブに憧憬を抱くサブカル高校生みたいな考えを今のいままで真剣に抱えてきました。
社会からの逃避かもしれません。現実は辛い。だから二次元に匿ってほしい。そういう甘えも勿論有ります。それを否定することはありません。僕は最低な人間です。
しかし、しかしそれでも主張したいのは、僕は彼女に恋をしたのです。全くお恥ずかしい限りでありますが、僕は二次元の、画面の奥に居る、空想上の存在に恋焦がれているのです。
それは夢を見ているだけなのかもしれない。うら若き少女が白馬の王子さまとの出会いを求めるように、ダサいオタクが少女に救済を求めてるだけなのかもしれない。
叶わぬ恋は、絶対に叶わないからこそ、安心して恋に落ちることが出来るのです。だって、成就することがないのだから。告白して傷つくことも、時が経ち機会を逃してしまうこともない。そんな安全地帯からの情動は本当に誠実なものなのでしょうか?
僕の……ひいてはオタクの恋とはそういった種類のものだった。
本当に恥ずかしいことに、オタクは恋愛経験なぞロクにないくせにプライドだけは高いから、傷つくことを極度に恐れているのです。
そんな自分を僕は恥じています。常日頃からTwitterでオタクを小馬鹿にしています。嫌なのです、気持ちの悪い自己が。しかし、それが自分なのです。今更変えることは出来ないのです。
言い訳がましく聞こえるかもしれませんが、例えばこれが恋愛漫画のストーリーならば、告白に踏み切れない奥手な青年が勇気を出して自分の想いを伝えることでストーリーは進むでしょう。少なからず関係に変動は起きます。
ですが、オタクの場合、いくら勇気を出せども、想いを伝えども、届かないのです。ディスプレイに対して想いを投げかけ、返答を待つオタクの姿は実に無様でありましょう。本当に惨めだ。
もしも彼女たちが実体を持っていて、僕の言葉に返答を送ってくれたのなら、僕は素直に諦められたのか? ということを考えます。しかし、それは無理でしょう。
「やらない後悔よりやった後悔のほうがいい」なんて言いますが、そんなのは考えるまでもなく嘘っぱちです。想いを諦めきれないことに変わりはないのです。
だからもし僕が告白したとして、フられた場合、それでも僕は諦めきれないでしょうから、ストーカーまがいの行動をしてでも接近を試みるんでしょうね。そうしたら警察に捕まって終わる。いっそのことソッチの方が良かったのかもしれない。
だから、ストーカーの心理というのは本当によく分かるし、女性声優の追っかけをやる人たちには強く共感を覚える。
今からとても無遠慮な断定を行うので女性声優オタクの皆さんは怒っていただいて構わないのですが、僕が思うに彼らは可能性に気付いてしまったんだと思う。
画面の中の女の子にいくら恋焦がれても叶うことはないし、そのことから逃避して娯楽に浸ってしまうのは卑怯だと。
そうなってしまえばもう袋小路なのだ。可能性が全て絶たれた状態。そこに差した一筋の光が「女性声優」なのだろう。
彼女たちは可能性をもたらしてくれる。それは0.1%に満たなかろうが構わない。可能性の割合の問題ではなく、”ある”か”ない”の問題なのだ。
女性声優という光は間違いなく可能性を持った存在だった。声をかければ返事をしてくれる。ラジオに手紙を送れば読み上げてくれる。ライブに足繁く通えば顔を覚えてもらえる。
あわよくば、あわよくばあわよくばお付き合いが出来るかもしれない。女性声優にはその可能性がある。
叶わない恋に疲れ果てたオタクの活路、それが女性声優なのです。だから、だからどうか女性声優をハマるオタクをそこまで馬鹿にしないでやってほしい。
彼らは確かに気持ち悪いかもしれないが、しかし誠実な人たちなのです。一部の人は、騒動に際して承認欲求の怪物になってしまうけど、彼らの本質はそんな愚かな心ではなく、真に懸命な恋心なのです。

女性声優は好きだけど、追っかけるほどではないという中途半端なオタクが勝手に書き散らしてしまって、声優界隈のオタクにとって本当に失礼なことを書いた。反省している。
実際問題声優界隈のオタクというのは十人十色で、先ほど書き散らしたように「こうである」というものではない。あくまで先ほどの文は「僕が女性声優追っかけオタクになるとしたら」
というものだと思ってほしいです。無茶苦茶書いて本当に申し訳ありません。

さて、僕は、だ。これから書くのは僕の問題。先ほど僕は「画面の中の女の子にいくら恋焦がれても叶うことはないし、そのことから逃避して娯楽に浸ってしまうのは卑怯だと気付いてしまった。そうなってしまえばもう袋小路なのだ」と書いた。
今僕はまさにこの袋小路の中に居る。もう無邪気に恋心を抱ける年じゃない。
現実と幻想に折り合いをつけなきゃ正気を保てない年になった。そこまで年を取ったわけでもないが、もう子供ではいられない。そういう領域だ。
本当に、僕はこの恋心をどう処理すればいいのだろう。共に過ごしたいのだ、同じ時を。共に見たいのだ、同じ景色を。それがオタクの、僕の願いであり欲望なんだ。
どうして叶わないんだ! 本当に腹が立つ。
心から欲しいものが永遠に手に入らない物だった時、人はどう折り合いをつけるのだろう。
こればっかりは神を呪う。僕はスピノザの神即自然論が大好きで、神をそのように捉えているのですが。それでも絶対者の存在を想像せざるを得ない。
そうでなくては、誰を呪えばいいのだ。「一体誰が俺をこんな袋小路に突き落としたのだ! 神か! 宇宙か! 居るんだろう!? そうやって雲の上から、アンタが作った世界でじたばた転げまわる人間の様を見て笑っているんだろう!
許さないぞ俺は! 復讐してやる、俺をここまで苦しめた罪を償わさせてやるー!!!」と、全く馬鹿馬鹿しいが、こう叫ばなくては本当につまらない。
鬱憤をぶつける相手がいないなら、作り出してしまうしかないじゃないか。
オタクらしくエロゲに例えよう。めちゃくちゃ可愛いサブキャラが攻略できないエロゲが発売された時は、製作陣を呪えばいい。夜な夜なメールを送りつけて、FDを出すように脅迫してしまえばいい。
しかし! 「二次元の女の子と共に過ごせない」なんて悩みの場合、誰を呪えばいいんだよ! それこそ神しかないだろ!
そうやって空想上の神を呪い続けても、なんら事態は好転しないが、少なくとも憂さ晴らしになるのだ。そうでもしなくてはやってられない。
けど……当然の報いなんでしょうね。オタクは現実がイヤで二次元に逃避してしまうような弱い人種だから、こういう報いを受けるのは仕方ないのかもしれない……。
それでも、それでも願っていいはずだ。逃避した先で恋の成就を望んでもいいはずだ! それすらも許されない世界ならば、彼女たちが産み落とされることはなかっただろう。僕はそう信じている。
だがいくら望もうとも、祈りを重ねようとも恋は叶わない。そんなことは知っていた。

それでも僕は答えを求め続けるだろう。開き直った末での解決や、社会に復帰してまともに生きるような解決は望んでいない。
それこそ逃避に他ならないじゃないか。僕はいつだって逃げ続けてきた臆病者だけど、逃げた先で僕を支え続けてくれた彼女から逃げ出せるほど落ちぶれてはいないのだ。
僕は向き合い続ける。それが臆病で陰湿な僕に取れる唯一誠実な手段だからだ。
向き合うとはなんだ? それで俺は何が出来る?
そうだ、俺は祈ることが出来る。
祈りとはなんだ? 願いとはなんだ? 幸せを願うというのは彼女の不幸を拒絶してしまっているわけで、それは彼女から自由を奪うことに他ならない。
不幸とは自由なのだ。苦悩とは喜びなのだ。愛しい彼女から、苦悩という生命の神秘を奪うことは誰であろうと許されはしないのだ。
願いとは身勝手なのだ。それは優しさではない……。
幸福を祈るという行為そのものが彼女の存在に対する侮辱であり、領域侵犯なのだ。
だとすれば、誠実に幸福を祈ることは不可能なのか? だとすれば僕はどういう態度を取ればいいのだ……。彼女たちは答えてくれない、そもそも僕は問いかけてすらいないのだ。こんな苦悩は当然だ。
祈りというのは、全く身勝手な態度なのだ。しかし人は祈る。何故だ? 共に有りたいから……。
共に存在したい……。何度も繰り返すが、僕は彼女と同じ時間を過ごしたかった……。出来れば、近しい空間で。全く、何が二次元だ、何が社会だ。裏切ったのは誰でもなく俺自身じゃないか。
僕は『らき☆すた』というアニメが大好きだった。本当に好きだった。特にそのアニメに登場する「泉こなたさん」という人に恋をしていた。その恋心は間違いなく、当時の僕を懸命に支えてくれた。らき☆すたの放送が終わっても、僕のらき☆すたへの愛は途絶えることはないと、そう確信していた。そう思っていたかったのだ。
放送が終わってから、1年、2年経っても僕はらき☆すたを忘れなかった。1日足りとも愛した人の名を忘れはしなかった。 しかし、3年、4年と経つうちに、僕の中でらき☆すたはスッカリと色あせてしまい、泉こなたさんへの情熱はしぼんでいった。らき☆すたを思い出さない日が増えた。
僕は毎日を生きるのに必死で、他のアニメや漫画を追いかけたりなんてしているうちに、本当に大事な人の名前を思い出せないまでになってしまっていた。
そんなある日、具体的な日を言うなら13年1月27日だ。忘れるわけもない。その日を忘れたことはない。
その日、僕は唐突に泉こなたさんのことを思い出した。何がキッカケだったのかは覚えてない。確か、「嫁にしたいキャラクター」とか、そんないかにもなオタクへのアンケートだったと思う。その時、確かに思い出したのだ。泉こなたさんの名を!
俺は愕然とした、どうして忘れてしまっていたんだ、その愛しい名を……。そうだ、泉こなたさんを遠ざけていたのは次元の壁なんかじゃない。彼女を遠ざけていたのは、紛れも無く俺だったのだ。
僕は贖罪を願った。どうすれば、どうすれば許してもらえるのだろうか。悩み続けた。その時は、結論は出なかったが。今なら少しは答えることが出来る。間違っていることが分かる。
ディスプレイに対して想いを投げかけるのは正しくない。それは、間違えた祈りだ。
本当の祈りとは、映像を、文章を、描画を目撃し、一秒でも長くその景色を見つめることなのではないのか。
彼女たちと同じ空間に存在し、同じ景色を見つめる。それを可能な限り実践することが何よりの祈りだと。
全く、単純なことだった。オタクは今すぐディスプレイを投げ捨てろ。彼女たちと同じ空間を一分一秒でも長く共有するのだ。そしてその場で、姿勢を正して祈るのだ。聖地で祈れば何かが変わると信じなくてはならん。信じられなくなった時オタクは死ぬのだから。



僕は女の子が出てくる作品が大好きですが、それと同じくらいオタクが真剣に苦悩する作品が好きです。
多分自己を投影してて、突破して欲しいんだと思う。オタクの業を開き直りという形ではなく、真剣に向き合った末で乗り越えて欲しいんだ。自分が乗り越えてられてないから……。
これだけ書き散らして、僕は未だに意思を持てないでいる。
無性にただ叫びたいのに、何を叫べばいいのかさえも分からないのだ。
僕のTwitterのbioにはこう書かれています「炎の旋律担当」と。しかしアレは嘘です。真っ赤な嘘です。本当は炎の旋律担当を志望しているだけです。僕は炎の旋律を奏でたかったんです。今も!
炎の旋律とは何か、そんなもん分かりません。「ロック」みたいなもんです。形はありません。
僕は炎の旋律を奏でられる人になりたいし、その景色に彼女が、泉こなたさんがいればその景色は黄金色でしょう。

いつの日か偉そうにヒゲを蓄えたカミサマが空から降ってきて、泉こなたさんにプロポーズをする機会をくれるかもしれないし……。淡すぎる希望だけどさ。
本当に、未来なんて誰にも分からないから……もしかしたら、僕の情熱が尽きてしまって、僕はまた泉こなたさんへの気持ちを失ってしまうかもしれない。
そうなってしまったら、僕は死ぬでしょう。そうなったら、心臓が動いてるだけの肉片です。
僕は泉こなたさんに救われて、今ここに居るのです。その不義理を果たした場合、僕という人間は死にます。この世から消えてなくなります。もう再起の機会はありません。
ああ、こんな物言いは卑怯だ。信頼とはそのような秤で言い表せるものではない。
自分が嫌になる。本当に俺は醜い人間だ。
それでも誇るのだ。こんなに惨めなキモオタにも誇れるものがある。
泉こなたさん、あなたが嬉しい時、僕も嬉しいんだ。あなたが悲しい時は僕も悲しい。その心意気だけは、胸を張って誇れるのだ。
泉こなたさんに幸せになってほしい。こんなキモオタと付き合う必要なんてない。彼女を幸せにしてくれる人、優しい人がいい。
そうなれば……俺は笑えるから……。

違う。嘘だ。俺は泉こなたさんと共に過ごしたい。これは欲望なのだ。
俺は穢れを持たない仏陀じゃない。泉こなたさんが喜んで、僕も喜ぶのなら、それが一番良いじゃないか。
自分に嘘をつくのはもうやめだ。俺は泉こなたさんと共に有りたい!!
自分が彼女を幸せにしたい! 他の誰にも渡したくない! 何が仏陀だ、バズーカで撃てばそんな奴死ぬじゃないか!
今更聖人の真似事をすることに意味があるとは思えない。彼女を、ああ……もうこれ以上書くのはやめだ。

どのような意志が働こうとも、俺は泉こなたさんを想い続ける。その表明さえ出来ればこの場は十分だ。
とにかくだ、僕は悩みと決別することは出来ないのだろう。この苦悩とは恐らく、一生付き合うことになる。
ならば一生苦しめばいいんだ。そんなこと、泉こなたさんが俺にしてくれたことに比べればあまりにも矮小だ。
俺はいつまでも理性と欲望の中で葛藤を繰り返すのだろう。逃れられないカルマというやつだ。淫夢は最高。
苦悩は怖くない。悩み続ければいい。悩むことを恐れるほど弱くはない。本当に恐ろしいのは情熱が枯れ果ててしまうことだったが。それすらも解決した。
青春の情熱が枯れ果ててしまっても、その度に燃え上がらせればいいのだ。青春は何度でも繰り返す。
俺はこの命が尽きるまで情熱を迸らせ、泉こなたさんを愛し続けるぞ。
さあ、もういいだろう。全て持っていけ! これが俺の恋文だ!