2023/12/08

6戦で評価する香港スプリント

 
大前提として日本馬のレベルは世界最強である。
ダートが主戦場の米国、貴族の泥遊びの欧州を除いて軽芝のカテゴリーでは日本馬が世界最強として君臨している。
特に賞金の高い香港、ドバイの芝カテゴリーは日本馬が毎年の様に荒らしている。
今年の香港国際競争もマイル、カップ、ヴァーズといずれのレースでも日本馬が席巻するだろう。 

そう、スプリントを除いては……


  • 香港スプリント
香港といえば今や日本馬のおやつだがことスプリントのカテゴリーに至っては違う。
ムキムキのオカマに日本馬はただただ蹂躙されるだけだ(その魔境を連覇したロードカナロアはあまりにも偉大)
 
よって香港スプリントでは日本馬は軽視するのがベター。しかし馬券が国内で発売される都合上人気は日本馬に集中する。このオッズの歪みを活用して儲けようというのが今回の企みだ。
なお私は今年の秋古馬G1をイクイノックスにダノンベルーガが勝てると信じ続けた挙げ句全敗している。自民党による悪魔の増税策も近い。日本のためにもここで勝って国庫から金を抜き取らねばならない。
 
 
  • 香港競馬が分からない
しかし誰も香港競馬が分からない。香港競馬が分かっているやつなど見たことがない。
幸い香港の競馬は全てシャティン競馬場で行われるし
5月 チェアマンズスプリント(G1 シャティン1200m)
10月 プレミアボウル(G2 シャティン1200m)
11月 ジョッキークラブスプリント (G2 シャティン1200m)
 
と1200mの同条件の重賞が多い。香港スプリント出走馬は大体このレースを使っておりこの
3戦だけを見て香港スプリントを当てようというのが今回の趣旨である。
 
 ↑に加えて今回はプラス3戦の計6戦でお送りします。
でも少頭数すぎて毎回評価内容同じなので大して変わらない気がする。ラッキースワイニーズは走りすぎ。
 
 
  • 香港スプリント(2022)
1着 ウェリントン
好ダッシュからやや下げて中団馬群後方目の位置。
外を回しながらスムーズに進路を確保してまっすぐ抜け出した。
全体的にスムーズなレース運びだがやや外を回した分強い内容と言えるだろう。
有利◯

2着 サイトサクセス
ゲートから二の足が良くついて2番手追走。
リムズコズオスコがすぐに垂れて残り700m地点でハナ
リズム良く自然に引っ張る楽逃げ。
粘るがウェリントンにかわされ2着。大きく恵まれた。
が、この馬のテンのダッシュ力は香港でも最上位なので前が忙しくならなければ基本的には恵まれる馬。
有利◎

6着 ラッキースワイニーズ
内枠から好ダッシュで先行。道中でややかかる。
最内インコースを回すが前が壁になり進路がない。
大きくロスを取った後最後にまた伸びたので地力は上位。スプリントでかかるのはスピード能力が極めて高い。
有利×

11着 デュークワイ
並のスタートも追走に苦労し最後方。
促しながら追走するも差が縮められなかった。
あの位置からでは厳しいし能力が足りてない。
有利△

  • センテナリースプリントC
1着 ラッキースワイネス
外枠発走。かなり促して先行争い。サイトサクセスと2頭前でしのぎを削ってから控えて2番手
少頭数を前で追走。エンジンのかかりは遅かったが残り200m地点でようやく前を捉えた。
勝ち方としては地味だが先行争いで消耗した分を考慮すると強い内容。
有利×

2着 ウェリントン
絶好のスタートからやや無理させずかつ促して3-4番手を先行して追走。
ラッキースワイネスの後方でマークして捉えるように追い出したが地力で及ばなかった。
有利◯

3着 サイトサクセス
内枠を活かして好スタート、ラッキースワイネスと争って前に出る。
ラッキースワイネスよりは無理せず前に出ている。
残り150mまで先頭もラッキースワイネスにかわされる。
ラッキースワイネスとは地力の差があった
有利▲

7着 デュークワイ
並のスタートで中団後方。促してポジションを上げて中団インコースを追走。
終始インを回したが直線は進路がなくなり、馬群が開けても脚は発揮できなかった。
有利-

  • クイーンズシルバーJC
1着 ラッキースワイニーズ
5頭立て、促して2番手先行。前後はやや離れて単騎でポツン気味。
追い出してからは伸びるのにやや時間はかかったが単騎楽逃げのカリフォルニアスパングル(香港マイル勝ち馬)を捉えた。
倒した相手が強く、評価できる内容だがレース内容自体は楽寄り。
有利◯

3着 ウェリントン
並のスタートでラッキースワイニーズの後ろをマークするポジション。3番手追走。
直線では併せて追い出すが少頭数でペースが落ち着いて前で決まったレースなので着順は入れ替わらなかった。
有利△

  • チェアマンズSP
1着 ラッキースワイニーズ
やや促して2番手先行。直線ではグッと伸びると他馬を突き放した。
圧倒的なパフォーマンス。
有利◯

3着 ウェリントン
並のスタート。特に促すことなく3番手先行。道中ややかかって折り合いを欠く。
直線絶好位から追い出して伸びるがラッキースワイニーズに大きく突き放されて後方からも差された。
有利△

4着 サイトサクセス
最内枠を活かして中団をイン追走。道中でややポジションを上げ気味に動いて3番手に。
ラッキースワイネスの進路を追うがそこまでだった。終始インを好位置で回したので内容的には恵まれたレース。
有利◎

  • プレミアボウル
1着 サイトサクセス
斤量55kg 絶好のスタートを切って3番手先行。
その後やや下げて1頭分外で脚を溜める。
ラッキースワイニーズの後方でマークして追い出して最後はラッキースワイニーズを捉えてハナ差勝ち。
斤量差かつテンのダッシュで楽をした分ラッキースワイニーズを逆転できた。
有利◯

2着 ラッキースワイニーズ
61kgという超重量ハンデを背負う。斤量の影響か促すもいつもよりはややポジションを取るのに手間取った。
2番手やや外側を追走して直線ではハナに立つが最後はサイトサクセスにハナ差でかわされた。
負けはしたが6kgの斤量差でハナ差というのはほとんど負けてないようなものだ。
有利△

3着 デュークワイ
53kg。出遅れ最後方から。インコースから促して追い出して4番手まで上げる。
直線は進路がなかったが馬の間に突っ込んでからはある程度脚を伸ばしている。
終始インを追走したのでレース内容としては恵まれた。
有利◎

5着 ビクターザウィナー
53.5kg。ポーンと飛び出して促してハナ確保。
ラッキースワイニーズにビタっとつけられてプレッシャーのかかる逃げに。
残り200まで先頭だったが抜かされてからは失速し最下位に。
有利△

  • ジョッキーCスプリント
1着 ラッキースワイニーズ
ガンガンに追い出すも前も速く4番手追走止まり。
直線は絶好位置から追い出すがビクターザウィナーを捉えるのにやや手間取り残り30m地点で抜いてクビ差ゴール。
有利▲

2着 ビクターザウィナー
斤量56kgで他馬より2kg軽い。好ダッシュでハナ確保。
単騎で引っ張るやや楽な形での逃げ。
残り30m地点でラッキースワイニーズに捉えられるまでは先頭で見所のある走り。
有利◎

3着 ウェリントン
最内枠を活かしてスムーズに先行。逃げるビクターザウィナーの後方をインを回して追走。
内容的には恵まれたが後方からきたラッキースワイニーズに差され、前のビクターザウィナーを捉えられないやや苦しいレースになった。直線で僅かに狭くなった分有利度は◎ではなく◯評価。
有利◯

4着 サイトサクセス
斤量56kgで他馬より2kg軽い。絶好のスタートを切るがビクターザウィナーが速く2番手追走。
リードを取れなかったので直線では大きく失速。4着とはいえ上位3頭とは差が開いた。
有利△

6着 デュークワイ
やや遅れるが激しく追い出して中団の追走を試みるも、その後馬が引っかかり騎手が抑えて大きくパワーロス。
何がしたいのか分からない。
直線では一瞬伸びたが上位3頭は遠い。
有利×
 
 


総評
◎ラッキースワイニーズ
香港短距離3冠馬の名に恥じない圧倒的な能力。
スタートは並もガンガン追いまくることで好位置を確保しにいける先行力。
昨年の香港スプリントはかかりと不利が大きかった。
何事もなければ問題なく勝てるが、スプリント戦なので不利を背負えば当然負ける。

◯ウェリントン
昨年の香港スプリント覇者。競馬が上手く安定感がある。
スタートも上手いがどちらかといえば中団の好位に構えるタイプで前を争うタイプではない。
ラッキースワイニーズの後ろが定位置。
前争いが激しくなれば1頭分後ろのこの馬に芽が見えてくる。
枠も絶好でラッキースワイニーズがコケれば最有力候補。

▲ビクターザウィナー
逃げタイプ。斤量差の恩恵が大きいがラッキースワイニーズを2度倒している。
逃げがハマって2番手以降を突き放せれば一発がある。

☆サイトサクセス
テンのダッシュ力が屈指の飛ばし屋。
スタートダッシュだけならビクターザウィナーより速いがビクターザウィナーも十分速いため、どちらがハナを切るかは枠が重要。
今回はビクターザウィナーの方が内なのでこれを追い越していくのは難しい。
2番手から勝てる馬ではないので展開利を受けるハードルは高い。
楽逃げを決めるにはビクターザウィナーの出遅れが必要。

- ラッキーウィズユー
今年のハンデ戦では5.5kgの斤量差があるデュークワイに完敗している。内枠を引いたが少頭数なのでそこまで有利に働かず一発の見込み薄。

- デュークワイ
そもそも能力が足りてない上に最後方からの競馬でいつも恵まれない。
今回は前に行きたいスピードのある馬が2頭揃ったのでHペースで前潰れを願いたいが少頭数なので潰れるほどは速くなりにくそう。
かつ大外枠でイン突きが難しい。超えるべきハードルが多い。



おまけ
  • BCターフスプリント(2023)
3着 イソップスフェイブルズ
やや遅れて中団後方から。コーナーでやや順位を上げて8-9番手まで。
外目を大きく回して追い込む。
1着2着馬はいずれもインを立ち回っているのでロスした分を考慮すると強い内容。

  • BCターフスプリント(2022)
4着 ハイフィールドプリンセス
並のスタートから馬なりで上げて4-5番手先行。
中ほどを回しながら直線に向き、そこそこ伸びるが大きく着順は入れ替わらなかった。


イソップスフェイブルズ
直線競馬は考慮せずBCターフスプリントのみを見ると近走の内容は評価できる。
1枠なら十分あるが、出足がやや弱く後方からになるであろう点と、先行馬に内で蓋をされて進路が開きづらい点を考慮するとこの枠は中々難しい。
少頭数のためHペースで前が潰れる可能性はやや低い。


ハイフィールドプリンセス
直線競馬ばかり走っているので能力評価が難しい。欧州はカメラワークが酷い。
先行馬だがテンのダッシュは決して速いわけではないので香港のスピード環境に入ると置いていかれる可能性がある。
外目の枠も相まって展開の有利受ける立ち回りは難しいだろう。


買い目
香港馬◎◯▲から☆までに流す馬単で行きたい。
日本馬と欧州馬は眼中にナッシング弥太郎。
ジャスパークローネとマッドクールは香港馬より外に入れられたので前に出していくのは大変そう。欧州の短距離路線は強いと思ったことがありません!
 
香港馬4頭で三連単の夢も見たいところではあるけどそれは当日のオッズと相談なのであります。