2023/10/18

SSP指数についての解説

 
 SSP指数とは私が開発、運用している競馬予想をアシストするための指数である。
本記事ではSSP指数について解説、補足を行いたいと思う。
なお、SSPとはSS(接戦)P(ポイント)の略であり、競馬予想で度々用いられるスピード指数とは何ら関係が無い。
 
 
 
SSP指数は競馬なんて誰がどう予想しても能力評価は大体同じという哲学を元に発明された。
そのレースで最も能力評価が高い馬を10として、0から10までのポイントで能力評価を付けることで機械的な予想に近づけることが目的だ。
 
なお、ポイントの算出方法は個人が勘でつけることで成立するため、データや機械的な計測は一切用いられない。
そのため個人によって設定される数値は異なるが、競馬予想なんて誰がどうやろうと似たような数値になるため問題がない(という思想を信条にしている)
 
以下補足
競馬を見てある程度熱心に予想していれば誰でもある程度の予想は出来るようになる。
競馬の控除率は約25%(単勝複勝は2割)、つまり馬券収支75%というのが平均値であり最頻値であり偏差値50であるはずだ。
ここまで辿り着くのは全く難しいことではない。ある程度競馬を見ていれば誰でも辿り着くレベルだ。そして全く誇れることでもない。出資した額の4分の1を安定的に失っているのだから。
繰り返しになるがほとんどの競馬ファンの予想力は回収率75%程度なのだ。そこから上振れて100%を超える人もいれば、50%まで下振れる人もいる、ドツボにハマって全敗する人もおるだろう。 
これを「競馬は究極的には運だから、下振れは仕方ない」と言って片付けることも可能だろうが、それではあまりに向上心がない。
 

 回収率100%超えの人も、回収率50%の人も、予想力というのは75%前後のはずなのだ。
その中で勝てる人、負ける人が生まれるのは以下の3点の要素が大きい。

1 馬券の買い方が下手

2 フォームが崩れている

3 精神的に追い込まれている

 
1については言うまでもないだろう。ほとんどの人が身に覚えがあるはずだ。
2は好きな馬が出てるから買うとか、堅そうなレースだから掛け金をいつもの倍にするとかそういうやつである。推し馬馬券を買うのも競馬の楽しみ方なので否定はしないが、回収率を求める上では不要な考えだ。
掛け金については競馬界には「競馬で負けてるやつは堅いレースに大金を、穴狙いの時は少額を賭ける」という定説があり、私もそう思うので掛け金はなるべく一定にするべきだろう。
「買う気のないレースだったけど、直前になってやっぱりやりたくなった」とかもやはりフォームが崩れている。
3は人間不思議なもので負けが込むとまともな予想すら出来なくなる。堅いレースで穴を狙い波乱のレースで大本命を買うようになる。 競馬予想は予想力よりもメンタリティに依存する部分が大きい。
 

 
前置きが長くなったがSSP指数を用いることで上記のすべての問題を解決できると自負している。馬券の種類を選定してフォームを一定にし精神を保つことができる。実例を見ていこう。 
 
※SSP指数は生まれたばかりの指数なのでフォーマットについては試行錯誤中につきグチャグチャなのはご了承願いたい。

2023安田記念

G1馬が10頭も出走した超豪華レース。最高能力評価のセリフォスを10としてソダシ、シュネルマイスター、ソングラインにそれぞれ9を付けた。9と10はほぼ差がないイメージだったので、今なら9.5にしても良かった。
ジャックドールの7-9は「左回りかつコーナーがキツく単騎逃げ」 の条件を満たした場合9、そうでなければ7という判断だ。他にも能力判定が難しい馬はある程度のバッファを持たせている。
 
このレースの性質は「強い馬が多すぎる」だろう。これだけ強い馬が多く、かつ東京1600というフェアなコースでは紛れが起こる余地がない。順当決着になる可能性が極めて高い。
一般的にこういう場合は見-ケン-が推奨されるが、安田記念においてはあまりにも実績馬が多すぎて票が分散し最高能力付近の馬のオッズが美味しくなるという現象が起きていた。
 
結果はソングライン-セリフォス-シュネルマイスターのやはり順当決着。

◎セリフォス
◎シュネルマイスター
ソングライン 
▲ジャックドール
▲ソダシ
△ガイアフォース
の◎→◎▲△のカチカチ馬単で取ったが4240円も付いた。中穴のソウルラッシュやイルーシヴパンサーが過剰に売れる中で最高評価に近い馬だけを1着付けにするSSP指数の利点が出た。
最低12倍も付いていたメイケイエールの複勝を少し握っていたのは内緒だ。
 
 
 
エプソムカップ

残念安田記念という感じのメンバー構成になったエプソムカップ。
能力的にはジャスティンカフェが抜けていてエアロロノア、インダストリアが追従する形。
エアロロノアは反応が良すぎて東京コース&200mの距離延長が合ってないのではないかと考え、インダストリアは操縦性が極めて悪く、最大能力を発揮してもそこまで強くない(G3で8程度)のにかなり人気していた為消し。
そうなると最大評価かつ1600mでは位置取りの悪さが響いていたジャスティンカフェが突き抜けるのではないかと予想して単勝1点で予想。結果はジャスティンカフェ-ルージュエヴァイユ-マテンロウスカイの決着。

これまで馬込みに入れたら全く走らなかったルージュエヴァイユがHペースの中、外を回しながら先行し2着に食い込んだことでレース後に7→8に上方修正した。
以降ルージュエヴァイユは「ロスを覚悟で外に付ける」という戦術で好走を繰り返すようになる。
当たり前だが能力評価は間違えることも多いので間違っていたらその都度修正して精度を上げていこう。
 

悪い例
函館スプリントステークス

SSP表が残っておらずアレだが1番人気3倍のトウシンマカオが10でキミワクイーンが7程度だった。能力評価ではトウシンマカオが傑出しておりトウシンマカオの単勝1点で果敢に挑んだが1200のスプリント戦は実力通りに決まることの方が珍しい。1枠1番を引いたトウシンマカオは垂れてきたテイエムトッキュウが邪魔になり3着でキミワクイーンが差し切った。
 
スプリント戦、夏競馬、小倉、重不良馬場、開幕週、冬の中山、阪神3000m↑などは馬の能力以上に適性、展開、運が重視されるレースであり純粋な能力比較表であるSSP指数は有益どころかむしろ害をもたらす場合がある。注意してほしい。
 
 
マーメイドS

「マーメイドSは大波乱が起こるレース」と方方で騒がれ、なんかそんな感じのムードになっていたが去年10番人気で勝利したウインマイティーもその後重賞で堅実に走っているように能力のある馬だし、2着マリアエレーナ3着ソフトフルートなど馬の名前だけ見ればむしろ堅い決着である。同じ波乱でもオッズが付いただけのレースと本当に大波乱になったレースがあるが、前年のマーメイドSは前者だった。
 
今年のメンバー構成はウインマイティー、ビッグリボン、ストーリアの3強以外は条件戦すら勝ち上がれてない馬が多く、SSP指数でも7にも満たない馬がほとんどでありこんなレースでは荒れようがない。
結果は1番人気ビッグリボン-3番人気ウインマイティーの堅すぎる決着だったがそれでも謎に穴馬が売れていたために馬連1000円と配当はそこそこ付いた。
このように上位勢と下位勢であまりにも隔離がある場合、無闇な穴に走らないように数値化して可視化することにSSP指数の意義がある。いくらハンデが付こうが全く接戦になりようのないレースなのだ。
 
宝塚記念

イクイノックスが強すぎてG1馬のジャスティンパレスやアスクビクターモアが6以下に甘んじるという恐ろしいレース。
これで買えるオッズならともかくイクイノックスは1.3倍。難しいコースである阪神2200m内回りであることも考慮すると到底買えるレースではないだろう。実際スルーセブンシーズにクビ差まで追い詰めれている。
0評価にしていたスルーセブンシーズの評価は4まで改めた。見直すと中山牝馬ステークスの内容が良くて0はやりすぎで2が適正だったかなぁと思う。それでも4は付けられないのでスルーセブンシーズのレースの中で間違いなくここが一番強かったと言えるだろう。
 
スルーセブンシーズ込みの馬連でも2340円しか付いてないのでこういうレースはしっかり見しましょう。


札幌記念
 
これも悪い例。川田の神通力で位置取り良く運んだプログノーシスが圧勝。
4馬身離してインをロスなく回したトップナイフが2着でソーヴァリアントが3着だった。
天皇賞やドバイでの走りからダノンベルーガを最高評価に押したがそれは左回りかつ2000m以下の場合。馬によって得意条件というのはやはりあるので札幌記念はそういう場ではなかった。高い評価をつけたジャックドール、シャフリヤールも共に沈んでいった。
 
これは札幌(洋芝)の稍重という特殊な馬場になっていたことも大きかった。(一般的に洋芝の稍重は東京の重馬場よりも馬場適性が問われると考えていい)
何度も言うが特殊な環境の競馬ではSSP指数はむしろ悪いバイアスになる可能性がある。注意してほしい。

 
セントライト記念

能力的にはソールオリエンスがトップも夏の中山の開催2週目ということでかなり前イン有利の環境に。
位置取りとコーナリングが悪く外枠のソールオリエンスはこの場合頭から切れる。勝ったのは内で完璧に立ち回ったレーベンスティールで、ソールオリエンスは流石の能力で2着に追い込んできた。
このようにトラックバイアスや展開を考慮して「最高評価の馬を切れるか?」を考えるのもSSPを使う上では重要だ。
 
ちなみにレーベンスティールを頭にソールオリエンス、セブンマジシャン、キングズレイン、ドゥラエレーデ、アームブランシュと紐荒れ狙いで幅広く買ったが普通にソールオリエンスが来て激安配当で無事トリガミになった。ソールオリエンスが来なかったら3着のシャザーンが来て外れるので怒りたくても怒れない。
 
こういう時どう買うのが正解なんでしょうね? 未だに分からない。
やはり見なのか、1.6倍の馬を頭から外せるのに。レーベンスティールの単勝を買う勇気はなかった。無念。
 
 
府中牝馬ステークス

 高いレベルで能力が拮抗してるレース。東京1800は超フェアなコースなので荒れようがない。勝ったのは順当にディヴィーナで2着ルージュエヴァイユ、3着ライラック、4着フィアスプライド、5着プレサージュリフトとSSP指数上位が独占した。
 
さて、今回のようなフェアなコースで強い馬が拮抗して並んだ状態だが、強い馬が4-5頭なら馬連か馬単を狙うのが良いと思う。4頭の内2頭がコケても2頭は確実に来るだろうから高確率での払い戻しが期待できる。
そして今回のような強い馬が6~8頭も居るパターン。これは最高評価の軸から三連複か三連単が良いと思う。同じ理屈で強い馬が6頭もいれば3頭コケても3頭来るからである。
そして強い馬が多いおかげで票が分散してある程度堅くても配当が付く。
 
私は強い馬が大量に居るのに馬連に甘えてキッチリガミりました(1敗)

 
秋華賞

どう考えてもリバティアイランドの1強レース。単勝オッズは1.1倍にまで届いた。ですがイクイノックスの宝塚記念とは似て非なるレースです。

・アスクビクターモアやジャスティンパレスが居たイクイノックスと違って相手になる同世代の牝馬が弱すぎる
・京都2000mはテクニカルなコースとはいえ阪神内回りほどのシビアなコースではない
 
こういう相手が弱すぎるかつコースや距離にも不満がない場合はいくら堅くてもリバティから行ってもオッケーです。
 
行ってオッケーということが決まれば相手探しだが、阪神JFでは2着12番人気のシンリョクカ、3着10番人気のドゥアイズ。オークスでは3着15番人気のドゥーラとこの世代はリバティアイランドが勝ち続ける一方で紐荒れが多発していた。SSP指数でもリバティアイランド以外の馬はほぼ差が内容に見える。
 
ただ、終わってみれば2着マスクトディーヴァ、3着ハーパーと1~3番人気で馬券内が埋まりカッチカチに。
では堅く小点数で行くべきだったのか? というとそうは思いません。SSP上ではリバティアイランド以外のメンバーはほぼ団子だし、実際にハーパー以下のドゥーラ、モリアーナはハナ差クビ差とほどんど差がない。(かなり強かったマスクトディーヴァは5→6に上方修正)
 
よって馬券戦略的には「堅い馬券も入れて引き分けを狙いつつ、上振れを祈って紐荒れを仕込んでおく」はそんなに間違いではなかったのでは(と信じている)

 

SSP指数を利用した馬券戦略例
 
 1強盤石でその他弱い→単勝1.4倍、複勝1.2倍までなら1点買いでGO
 
 1強盤石かつその他団子→↑で勝負できないオッズの場合。連系馬券で引き分けを狙いつつ紐荒れを狙う。あまり賢い馬券とは言えないが1強の場合勝負できる数少ない馬券。
 
1強に不安材料アリでその他団子→穴狙いでおk。不安材料というのはその馬のコース適正とかスプリント戦夏競馬小倉重不良馬場開幕週トラックバイアスなど
 
1強でその他団子→穴狙いでもいいが1強が取りこぼしても2着にくるケースが多い。連系に拘らず単勝で包囲網を敷くなど馬券に工夫がいる。
 
1強もその他強い馬複数→こういうケースでは1強がコケても他の強い馬が来るので結果的に穴が開かない。 そして1強も普通に来るので全く美味しくない。買うな。

1強と強い馬1頭→2頭コケる必要があるので超えるべきハードルは高いが穴が開けば跳ねる。ハートの強いギャンブラー向け。穴以外は買うな。
 
2強→買うな
 
2強その他弱→3~4倍程度のオッズなら単勝2点が成立する 
 
3強→3強盤石なら3頭での馬連BOXが丸い。 3強の中に不安要素がある馬がいるならその中で見込んだ馬から軸に。いずれも小点数が大前提。不安要素のある馬が負ける時はキッチリ負ける馬なら紐荒れを狙う。
 
4~5強→ここまで揃うと1番人気が飛ぶ確率は高いので跳ねやすい馬単推奨。穴は開かない。この場合三連複や馬連は大体配当が終わってる。
 
6~8強→三連系一択。軸を外さなければ小点数でもほぼ当たる。最高評価の軸に迷う時は買うな。
 
波乱模様→波乱が予想されすぎてて逆に穴が来てもオッズがつかないパターン。夏競馬は大体コレ。んで堅い決着になる。自分の予想とオッズに乖離がないならケン推奨


SSP指数を作成してそのレースのメンバー構成がどういう傾向にあるのかを整理することで、↑の様な構図を可視化して馬券戦略が組みやすくなる。
 
SSP指数は一切客観的なデータや数値を用いないことで誰でも簡単に作れる指数となっている。
みんなもSSP指数を使って、当たり馬券、GETじゃぞ~~






SSP指数の改善点
 
 ・逃げ馬の数値が弱く出すぎてしまう。
スローの単騎逃げなどで恵まれて逃げると強いが逃げられなければ脆い。そんな逃げ馬は必然的に数値が低くなりがち。でも逃げが一発穴を開けるケースは少なくありません。
対策としては6-0 など単騎逃げが決まった場合の数値とそれ以外の時の数値を併記することで「逃げが決まった場合に制圧できるかどうか?」を考えれるようにしたい。

・先行馬の数値が弱く出すぎてしまう
 先行馬が最内の好位を追走して勝つというのはありふれた光景。
それだけに恵まれたとして数値を弱く設定しがちですが、そういう馬は競馬が上手いタイプが多く不利な枠からでも先行を決めて恵まれてくるケースがある。
対策としては備考欄に先行力がどうか、今回は恵まれやすいかどうかを併記すること。


 
 
 
 
おまけ
期待値という言葉の罠
 
競馬には期待値という言葉がある。
曰く、「穴党本命党という分類ではなく、期待値の高い馬だけを買う。そうすればトータルでプラスに持っていける」ということで、成る程確かに真理だ。
期待値の高い馬だけを買い続ければ確実に儲けられるだろう。だって期待値の高い馬を買っているのだから。期待値が高いと判断すれば本命馬でも穴馬でも買う。買う馬は期待値の高さで決める。 まさしく究極の馬券術だ。どうしてみんな期待値で買わないんだろう?

ここまで言えば聡明な皆さんならお気づきのことかと思われます。聡明でない皆さんは一生期待値という真理を追い求めてください。
 
そう、期待値の高い馬だけを買えば儲けられるというのは確かに真理ですが、ほとんどの人間は期待値通りには馬券を買えません!

理由は色々ありますが、期待値という言葉が真理すぎる。というのが最大の問題です。
 

 期待値という言葉を意識した時、ほとんどの人が5倍の馬よりも弱い20倍の馬を買ってしまうだろう。それらが能力拮抗だったり少し弱い程度、あるいはトラックバイアスで有利になる予想の上なら期待値という言葉に準じた予想と言えるでしょうが、大抵の場合は2ランクも下の馬をオッズに踊らされて買ってしまっているだけというのが実情です。
 
穴党を否定するために生み出された期待値という言葉はただの盲目な穴党を生み出してしまっているのです。負けたけど期待値に準じた馬券を買ってたからオッケーと心慰めてもその買い方で当てるのは難しいだろう。
では人気サイドならどうだろう。仮にイクイノックスの単勝が2.5倍とする。確かにこれは期待値的にも美味しく見えるが、僕は相手にリバティアイランドやドウデュースが出てくるなら2.5倍でも買いたくありません。小回りコースなら尚更。
 
当たり前ですが勝つとか負けるとか穴が開くとか順当かどうかというのは相手やコース適性、展開の上で初めて決まることで、その馬の期待値がどうとかでは判断できません。

「そういうところまで考慮して考えるのが期待値なんだよ」という声が聞こえてきそうで、実際そうでしょう。期待値という言葉は無敵すぎる。それが期待値理論の最大の魅力であり最大の弱点なんです。

期待値は馬券戦略の真理だが、期待値を始点に馬券を考え出すとドツボにはまるよという話でした。
最近問題になってる競馬AIの自動購入による締め切り直前のオッズ変動なんかは機械が機械的に「期待値の高い馬」だけを買ってるからなんですね。これが人間だと期待値を追い求める中で思考がブレていってこうはいきません。競馬予想は予想力ですが馬券戦略はメンタリティです。
 
我々人間がこのような期待値思考の沼にハマらない為にはそのレースに出てくる馬の能力を比較してそのレースがどういう構図のレースなのか、可視化して整理することが大事です。
 
つまり、SSP指数、使おう!!
 
 
 
 

 

2023/09/23

現役時の選手タイプによる監督の有能無能率ランキング

 
原辰徳、岡田彰布、落合博満。近代野球において複数回のリーグ優勝を経験した名監督たちだ。この3名には共通点がある。セ・リーグの監督というものではなく、いずれも現役時代にチームを代表する大砲系の強打者として活躍したという点だ。
野球界には捕手出身の監督は有能で外野出身の監督は無能(これはノムさんが言ってるだけ)という謎のパブリックイメージがあったりするのだが、「強打者だった監督は有能」みたいな話は聞いたことがない。しかし実際に複数回の優勝を経験し名監督と言われる監督は強打者タイプの選手が多い気がする。理屈を考えてみてもプレッシャーのかかる4番打者などの重圧の中で結果を出してきた選手は確かに監督向きの強いメンタルをしているのではないかという気もする。ID頭脳野球を自認するノムさんにしたって残した数字を機械的に見ればジャンル分けは大砲系の強打者、ということになるはずだ。

前置きはともかく監督の現役時代の選手タイプを調査すれば有能監督が多い選手タイプ、無能監督が多い選手タイプが分かるのではないかというのが今回の趣旨だ。なお、単に集計が大変なので2000年以後に監督を努めた人のみの集計とさせていただく。
監督の評価の分類は
1.有能
2.結果を出した
3.普通
4.結果を出せなかった
5.無能

とさせていただく。それぞれの評価は私が勝手に付けるので異論がある人も勝手に付けてみてほしい(そもそも監督の評価など個々人が勝手に付ける以上のことは出来ないだろう)
 
このテキストは調査前に書いているが、先発タイプの無能率が最も高くなりそうな予感がヒシヒシとしています。 


強打者系監督(内野)

有能 原辰徳(1-3-4-1-1-1-3-3-1-1-1-2-1-1-3-4-4? 優勝9回 世界一) 
岡田彰布(4-1-2-3-2-オ5-4-6-阪1 優勝2回)  落合博満(1-2-1-2-3-2-1-1 優勝4回) 
王貞治(3-3-2-1-2-鷹5-6-4-3-1-1-2-2-1-2-2-3-3 優勝3回 世界一)
結果を出した 新井貴浩(2) 野村謙二郎(5-5-4-3-3) 大石大二郎(2-6 途中就任) 井口資仁(5-4-2-2-5)
普通 真弓明信(4-2-4) 中畑清(6-5-5-6)
結果が出なかった レオン・リー(6 シーズン途中に就任) 大島康徳(3-6-5)
無能 石毛宏典(6-x)
 
有能率.307
無能率.076
 
有能率3割超えをマーク。世界一監督2人に落合岡田が並ぶ陣容は圧倒的。唯一の無能枠に入った石毛はサードとショートの出場が半々だったため二遊間枠にも入っているため、純粋な内野の強打者では無能監督0人と言えるかもしれない。
メンタリティに秀でている監督が多く、強打者特有の図太いメンタリティと内野手のリーダーシップが活かされる形が多いのかもしれない。
 

強打者系監督(外野)

有能 若松勉(4-4-1-2-3-2-4 優勝1回)  緒方孝市(4-1-1-1-4 優勝3回)
結果を出した A.ラミレス(3-3-4-2-4) 秋山幸二(3-1-1-3-4-1 優勝3回)
普通
結果が出なかった 金本知憲(4-2-6) ブラウン(5-5-4-5-楽6)
無能 高橋由伸(2-4-3) 
 
有能率.285
無能率.142
 
外野はやや極端な感じもあるが、有能監督率は内野監督にも劣らない。
外野はチームにタッチする要素が少ないためより個々人の資質が浮き彫りになりやすいということなのだろうか。
 
 

二遊間タイプ、または内外野守備的タイプなど

有能 真中満(1-5-6 優勝1回)  仰木彬(2-1-3-2-2-オ2-1-1-2-3-3-4-4-4 優勝3回) 
辻発彦(2-1-1-3-6-3 優勝2回) ヒルマン(5-3-5-1-1 優勝2回) 栗山英樹(1-6-3-2-1-5-3-5-5-5 優勝2回 世界一)
バレンタイン(TEX7-2-6-6-4-3-3-4-ロ2-NYM4-3-2-2-2-3-5-ロ2-4-1-4-2-4-5-BOS5 優勝1回)
結果を出した 和田豊(5-2-2-3)  小川淳司(4-2-3-6-6-2-6 途中就任) 平石洋介(6-3 途中就任)
野村謙二郎(5-5-4-3-3) 大石大二郎(2-6 途中就任)
普通 山本浩二(2-2-1-4-6-4-5-5-5-6 優勝1回)  
高木守道(6-2-2-2-4)  伊原春樹(1-2-オ6-西x 優勝1回)
森脇浩司(5-2-5)
結果が出なかった 高田繁(5-5-3-3-ヤ5-3-x) 中村勝広(6-6-2-4-4-6-オ5)
コリンズ(HOU2-2-2-ANA2-2-4-NYM4-4-3-2-1-2-4 オ6-x 優勝1回)
田辺徳雄(5-4-4 途中就任) 松井稼頭央(5) 新庄剛志(6-6) 三木肇(4)
無能 立浪和義(6-6) 山下大輔(6-6) 石毛宏典(6-x) 福良淳一(6-4-4) 西村徳文(3-6-5-オ6-x 日本一1回) 

有能率.222
無能率.185

対象がざっくりしているので人数が多い。有能監督は内野出身、外野出身が分かれているが無能監督は全員が内野手出身だ。辻監督や仰木監督などの当たり監督もいるが、無能率を考えると二遊間出身監督には厳しい目を向けざるを得ない。
結果が出なかった組に入れてる監督も無能扱いされても仕方ない監督が多く、最も微妙な出身ポジションであると言わざるを得ないだろう。センタータイプの成績は奮わないが真中、栗山と両翼出身監督は当たり率が高い。
 

捕手監督

有能 森祇晶(1-1-1-3-1-1-1-1-横3-6 優勝7回)  中嶋聡(1-1-1 優勝3回、現人神)
野村克也(2-4-3-1-3-5-2-2-ヤ5-3-1-1-4-1-4-1-4-阪6-6-6-楽6-4-5-2 優勝5回)
梨田昌孝(6-1-2-3-5-日3-1-4-2-楽5-3-x 優勝2回)
結果を出した 矢野燿大(3-2-2-3)
普通 古田敦也(3-6) 大矢明彦(5-2-4-6-6) 伊東勤(1-3-2-5-ロ3-4-3-3-6)
結果が出なかった 達川光男(5-5)
無能 谷繁元信(4-5-6-x) 大久保博元(6)
 
有能率.363
無能率.181

森、中嶋天皇、野村克也と錚々たる稀代の名監督が揃い「捕手出身の監督は有能」という風潮に恥じない有能率と優勝回数を叩き出している。
反面谷繁、大久保と規格外の無能も排出しており、単純に捕手であれば良いというものでもないだろう(当たり前のことですが……)
 

先発タイプ投手

有能 権藤博(1-3-3 優勝1回) 東尾修(3-3-1-1-2-2-3 優勝2回)  
渡辺久信(1-4-2-3-2-2 優勝1回)工藤公康(1-2-1-2-2-1-4 優勝3回)
吉井理人(2)
結果を出した 山田久志(3-2)
普通 三浦大輔(6-2-3) 石井一久(3-4-4?)
結果が出なかった 堀内恒夫(3-5)
無能 尾花高夫(6-6) 佐々岡真司(5-4-5)

有能率.454
無能率.181
 
事前の予想を覆して先発タイプがなんと有能率.454と脅威のスコアを叩き出した!
飛び抜けた名監督こそ居ないものの安定して優勝監督を排出している。無能監督も飛び抜けた無能というのはおらず、高いレベルで安定している出身ポジションと言えるだろう。
投手をやる上で重要な要素の1つにメンタリティがあるが、それが監督業にも活かされているのかもしれない。
 

リリーフタイプ投手

有能 星野仙一(2-1-3-4-2-2-6-2-1-2-5-阪4-1-楽5-4-1-6 優勝4回) 
高津臣吾(6-1-1-5 優勝2回)  
吉井理人(2)
普通 与田剛(5-3-5) 牛島和彦(3-6)
結果が出なかった 森繁和(5-5)
 
有能率.500
無能率.000

有能率5割、無能監督0人と首位有能率に輝いたのはリリーフ出身監督に!
そもそもイメージよりも投手出身監督が少なく、リリーフタイプは更に少ないのでデータ数が足りてない感じはありますがそれにしても無能監督0人は見事という他ない。
月並みな感想になりますがやはりブルペンワークを現役時代に体感しているのが大きそう。
分業制が確立されたのはここ数十年のことなのでそもそも成り手が少なくこれからリリーフ出身監督は増えそうな気もするが、岩瀬や藤川、佐々木などが監督になるビジョンが一切見えないのでやっぱり増えないのかもしれません。
 
 
その他
普通 田尾安志(6 球団創設)
結果が出なかった 藤本博史(2-3?) 山本功児(4-5-5-4-4)
 
有能率.000
無能率.000

↑の条件に当てはまらなかった監督たち。大体強打者とは言えない程度の一塁、外野の中距離砲。名前のイマイチパッとしなさに呼応するように実績もパッとせず基本的には期待できない監督の出身ポジションと言えるだろう。


まとめ
投手出身監督は数こそ少ないが有能が多い。リリーフタイプは更に良い。
強打者の監督は有能が多く無能が少ない。
捕手出身監督は無能もいるが大当たり率が高い。二遊間外野出身監督の無能~結果を残せない率はかなり高く最も無能が多い出身ポジションに。
 
有能率上位
リリーフ.500
先発投手.454
捕手出身.363
 
無能率上位
二遊外野.185
先発投手.181
捕手出身.181


結論
立浪はくそ

2022/12/24

長距離適性だけで当てろ! 有馬記念

 
有馬記念は距離こそ2500mだが二度の急坂超えを要求される非常にタフなコース。
スピードだけで乗り切れる実質2000m相当の東京2400mとは違い、実質2800m相当のタフネスが必要になるレースと言っていいだろう。
過去を見ても菊花賞で好成績を収めた馬がそのまま好走するケースが目立つ。よって長距離適性を見て印馬を絞り込もうというのが今回の趣旨である。大体いつも特に関係ない。
 
 
  • 1番 アカイイト 距離適性2200~2800 能力82
基本的にマイル路線の番組が充実している牝馬にあってこの馬は非常にタフ。
テンのダッシュ力がなく後ろからになりがちだが、道中でまくっていける能力がありパワーとタフネスが要求される潰し合いには滅法強い。(何故VMを使ったのか?)
昨年の有馬記念は7着。結果こそ上出来だが5着タイトルホルダーと6着アリストテレスで3馬身開いているように上位勢との実力の開きは大きい。最内枠こそ引けたがテンで前に行けないこの馬にとっては絶好枠というわけでもない。
 
金鯱賞では先行できたがあのケースはアカイイトより内の馬がみんな下げて先行馬が全員外に固まってたという棚ぼた的な面が大きい。直線が短くコーナーの攻防がよりタイトになる中山でこの馬が前目で最内枠を死守できるイメージは沸かない。


  • 2番 イズジョーノキセキ 距離適性1800~2000 能力77
ある程度の先行力とある程度の末脚を兼ね備えた馬。府中牝馬Sではソダシを撃破。
ある程度というのがミソで先行できたレースはいずれもスローペースに限られてる。 
距離に不安がある馬なので前に出していくとスタミナが保たない恐れがある。後ろに回ると勝ち切れない。距離適性の恩恵を受けられない馬が穴を開けられるレースではないだろう。
 
 
  • 3番 ボルドグフーシュ 距離適性2200~3800 能力82
 所謂典型的な上がり最速善戦マンだがこの馬には並外れたスタミナがある。
Hペースの潰し合いになった菊花賞ではまくり気味に動いて勝ち馬のアスクビクターモアにハナ差まで迫った。
テンのダッシュ力はやる気がないんじゃないかというぐらい遅いので前目に付ける可能性は0に近く、今回もほぼ最後方からまくっていくことになるだろう。
内枠とはいえ中山の内はほとんど開かないので大外を回すケースが想定される。(鞍上の福永祐一は無理に馬群を捌くタイプではなく、引退も決まってる今回リスクのある進路は取らないだろう)
有馬記念において最後方からの競馬はゴールドシップが3度、ディープインパクトですら1度負けたように難易度が高い。
菊花賞のようなHペースの恩恵もなく、距離短縮で強みが活かせなくなる今回、神戸新聞杯でジャスティンパレスに0.7差付けられたこの馬の上積みは考えにくい。
 
 
  • 4番 アリストテレス 距離適性2200~3200 能力75
 長距離が苦手なコントレイル相手に長距離適性だけでクビ差の死闘を演じた華々しい経歴のステイヤー。正直言ってスタミナ量以外に強みがよく分からないし、今年の凡走は早熟早枯れエピファネイア産駒の典型例みたいになってしまっている。
 昨年は長距離適性を活かして6着を確保したが掲示板組とは大きな差が開いている。6着といえば聞こえはいいがモズベッロやユーキャンスマイルに中山2500で勝ったからなんだというのだ。
 
  • 5番 ジェラルディーナ 距離適性1800~2500 能力85
オールカマーは内枠ゲーの中イン突きを決めて勝利。エリ女は外枠ゲーの中大外を回して勝利と近走は露骨にトラックバイアスに恵まれた感は否めないがそれにつけてもエリザベス女王杯のパフォーマンスは秀逸だ。重馬場阪神2200mというタフな条件の中外をまくり気味に動かしていってゴールまで全く足が鈍っていない。
気性の繊細さとモーリス産駒ということで軽視していたがやはり名牝ジェンティルドンナの血か持ち前のタフネスは相当な物を感じさせる。
エリ女ではアカイイト相手に0.7秒差。ただこれでも去年の有馬記念と比較すると勝ち切るには至らない。オッズも現在3番人気と割と高く、実力は認めつつも本命視はリスキーという評価になる。

  • 6番 ヴェラアズール 距離適性2000~2800 能力89
この馬のストロングポイントは加速力だろう。京都大賞典では一瞬で最高速までギアが入りジャパンCでは狭いところを加速しながら縫っていった。
位置取りも枠順も去年のエフフォーリアっぽく好位につけて中目から進出して好位差しがイメージしやすい。
一瞬でギアが入ることから中山も問題なくこなせるだろうし、走りを見ていても距離延長は問題ない。
加速力の良さで勝ちきってる分エフフォーリアやイクイノックスほど突き抜けた地力は感じないが、準エフフォーリア級の評価は下してもいいだろう。
世界No.1ジョッキーのムーアから松山弘平への乗り替わりは大幅マイナス要素。
 
  • 7番 エフフォーリア 距離適性2000~2400 能力94
昨年はG一3勝連対率100%の年度代表馬。今年は持ち前の前進気勢や操縦性が失われ精神面、体調面ともに崩れてしまった。宝塚記念では最後追い込んではいるが元々圧倒的な末脚があるというわけでもない。レースセンスの高さと位置取りで好位を確保するこの馬の良さが戻ってこないと中々厳しい。
また距離適性の問題もある。昨年は勝ち切ったがクロノジェネシス同様2500mは少し長いところがある(クロノジェネシスの2200mでのパフォーマンスを見ると2500mは随分落ちると言わざるをえない)昨年ディープボンドと競っているようにベスト条件というわけではない。非ステイヤー型が勝ち切るには圧倒的なステータスが欲しい。今のエフフォーリアにそこまでの能力があるのか?
 
だが今回は7番という絶好枠に加えて大阪杯、宝塚記念と違って前目に行く馬が少ない。エフフォーリア次第だが5~7番手の好位で立ち回れる条件は十分整った。
末脚が衰えているわけではないのは宝塚記念で証明済。上手く前目で運べれば馬券内に来ても不思議ではない。
 
  • 8番 ウインマイティー 距離適性1800~2400 能力79
牝馬にしてはタフネス型だが京都大賞典で0.6秒差付けられているように混合G1でどうにかというタイプではない
 
  • 9番 イクイノックス 距離適性2000~3000 能力96
紛うことなき現役最強馬。馬柱だけ見ると距離適性に不安が見えるだろうが血統的にも走りを見ていてもむしろ長距離向き。キタサンブラックとダンシングブレーヴの良いとこ取りの様な走りに欠点はない。
クラシックではいずれも2着でドウデュース、ジオグリフに敗れているがこの頃はまだ馬体が出来ていない感があった。一夏越した今のイクイノックスに勝てる馬はおるのだろうか。いや、おらない。

位置取りは近2走は後ろからになっているがテンが遅いわけではなく、大外発走だった皐月賞などを見ても行こうと思えば中団前目には行ける。今回は絶好枠。死角はありません。

  • 10番 ジャスティンパレス 距離適性2200~3400 能力83
菊花賞はほとんど差がない3着。ロスの多い大外発走ということもあり、単純な能力評価ではボルドグフーシュより上に置きたい。
無類のスタミナを誇るステイヤー型で先行力もある。有馬記念で評価したいタイプだがダービーで9着とスピード能力では一線級にはやや劣るところがある(皐月賞はデムーロが出遅れさせたので特に気にしなくていい)
鞍上のマーカンドは支配タイプでおそらく今回もポジションを取りに来るだろう。強引に好位置を確保して早目に動いて抜け出すも後続に目標にされる……という展開がイメージしやすい。 

  • 11番 ラストドラフト
この超ハイレベル有馬記念では厳しい


  • 12番 ポタジェ 距離適性1800~2200 能力83
先行力と末脚のバランス型で(イズジョーノキセキ強化版)能力的には一発はある水準。ただここまでの出走は1800~2200だけ。2200mでは一度も馬券内に入れておらず長距離適性に疑問符が残る。このメンバー相手では厳しいだろう。
 
  • 13番  タイトルホルダー 2200~3500 能力92
簡単に前に行ける先行力と無類のタフネスを併せ持つ。阪神開催や菊花賞の横山マジック、空馬のアシストに開催週前残りとあらゆるレースで恩恵を受けた感は否めないが実力を疑う余地はないだろう。
制したG1はいずれも特殊なレースで参考にできるレースはほとんど無い。
最も参考になるのはシュネルマイスター、ダノンザキッドを振り切った弥生賞だろう。皐月賞ではエフフォーリアに一瞬でかわされたが騎手がアレだった上に他の馬は寄せ付けていない。

今回は他にめぼしい先行馬もおらずタイトルホルダーの楽逃げが決まりきっている。こうなるとタイトルホルダーに死角はないように見えるが、この楽逃げが落とし穴ではないかと見ている。横山和生なら楽逃げと見て必ずペースを落とす。Sペースではトップスピードに劣るタイトルホルダーの持ち味が出ない。
春のレースと違って冬の競馬は芝が荒れて末脚決着が目立つ。昨年より斤量+2kgかつメンバーレベルの向上。以上の要素を持って1着付けを切りたい。

  • 14番 ボッケリーニ 距離適性2000~2500 能力80 
日経賞ではタイトルホルダーに次ぐ2着だったがまさにG2という感じのメンバーレベルでこの中に入ると苦しい。ジャパンCでは先行するも直線ではおいていかれた。
大外枠も相まって苦しい。
 
  • 15番 ブレークアップ
大体ボッケリーニと同じ。

  • 16番 ディープボンド 距離適性2200~3200 能力85
昨年は内枠の利を生かして渾身の騎乗でクロノジェネシスを撃破し2着を確保。斤量差がなければエフフォーリアに勝っていたかも。一転今年は大外枠。JRAの卑劣な枠順操作がここでも炸裂した。
能力的にはタイトルホルダーに次ぐ水準だがやはり枠が苦しい。鞍上の川田将雅はこの局面でも必ず前のポジションを取りに行くだろう。 
スタートからゴールまで追っ付け通しの可能性もある。前のポジションを取りに行くのに足を使った分を含めてこのメンバーで最後勝負になり足が残っているかというと難しい。
 
それでもグランプリにおいては能力上位で宝塚記念でも外枠から最初から最後までゴリゴリ押しっぱなしで4着を確保している。勝ち切れるイメージが無いのはキレ味のなさか。


 
馬券戦略
2強
イクイノックス
タイトルホルダー
秋G1組
ジェラルディーナ
ヴェラアズール 
有馬ワンツー
エフフォーリア
ディープボンド
菊花賞組
ジャスティンパレス
ボルドグフーシュ
 
今年の有馬記念は誰がどう見積もってもこの8頭の中からのチョイスになるだろう。
当然この8頭を全てカバーしようものならトリガミは必至。取捨選択を迫られることになる。
当初はイクイノックスとアスクビクターモアの二頭軸を構想していたがアスクビクターモアがまさかの回避。ならイクイノックス一頭軸で流すのが筋だが……そうなるともう一頭抑えたくなるのが人情というもの。対抗は◯ヴェラアズールを想定している。 

状態面と距離に不安があるエフフォーリア、位置取りが後ろからのボルドグフーシュ、大外枠のディープボンドを切って
 
◎イクイノックス
◯ヴェラアズール
▲タイトルホルダー
△ジェラルディーナ
△ジャスティンパレス

という感じか。この場合の馬券戦略だがイクイノックスの単勝が3倍台の場合馬単に手を出す意味は全くなくなる。(逆にヴェラアズールからの馬単は跳ねる)
三連単もイクイノックス1着付けの場合おそらく当日付いて70倍という感じでリスクとリターンが全く釣り合わない。
的中しても全く旨味が無いのを承知でイクイノックス軸の三連複、馬連でリスクヘッジしつつ単勝に厚く貼るのが最適解なのではないかという気がする。正直こんなオッズのレースはやるべきではないが有馬記念に参加しないのは国民の義務を果たしていないのと同義らしいのでやらなければならない。
当日のオッズと相談して当たった感を少しでも演出するために券種を増やすつもりだ。
 
想定馬券
 
単勝 1点 2.5~3倍台なら
イクイノックス
 
馬連 4点
軸イクイノックス- ヴェラアズール、タイトルホルダー、ジェラルディーナ、ジャスティンパレス

馬単 2点
ヴェラアズール-イクイノックス
イクイノックス-ヴェラアズール
 
三連複 6点
軸イクイノックス- ヴェラアズール、タイトルホルダー、ジェラルディーナ、ジャスティンパレス


 
みんなでタイトルホルダーを切って笑って年を越そう!


2022/12/11

たった3戦で評価する香港スプリント

 
 
 
大前提として日本馬のレベルは世界最強である。
ダートが主戦場の米国、貴族の泥遊びの欧州を除いて軽芝のカテゴリーでは日本馬が世界最強として君臨している。
特に賞金の高い香港、ドバイの芝カテゴリーは日本馬が毎年の様に荒らしている。
今年の香港国際競争もマイル、カップ、ヴァーズといずれのレースでも日本馬が席巻するだろう。 

そう、スプリントを除いては……


  • 香港スプリント
香港といえば今や日本馬のおやつだがことスプリントのカテゴリーに至っては違う。
ムキムキのオカマに日本馬はただただ蹂躙されるだけだ(その魔境を連覇したロードカナロアはあまりにも偉大)
 
よって香港スプリントでは日本馬は軽視するのがベター。しかし馬券が国内で発売される都合上人気は日本馬に集中する。このオッズの歪みを活用して儲けようというのが今回の企みだ。
なお私は今年プリンスオブウェールズ(シャフリヤール)、凱旋門賞(タイトルホルダー)で非国民馬券を広く組んだがしっかり軸抜けして全敗している。自民党による悪魔の増税策も近い。日本のためにもここで勝って国庫から金を抜き取らねばならない。
 
 
  • 香港競馬が分からない
しかし誰も香港競馬が分からない。香港競馬が分かっているやつなど見たことがない。
幸い香港の競馬は全てシャティン競馬場で行われるし
5月 チェアマンズスプリント(G1 シャティン1200m)
10月 プレミアボウル(G2 シャティン1200m)
11月 ジョッキークラブスプリント (G2 シャティン1200m)
 
と1200mの同条件の重賞が多い。香港スプリント出走馬は大体このレースを使っておりこの
3戦だけを見て香港スプリントを当てようというのが今回の趣旨である。
 

  • チェアマンズスプリント
1着 ウェリントン
やや外目の枠も好スタート。内に潜り込むことはできなかったが
4-5番手で先行に成功。直線では好位置を確保すると伸び足で好位抜け出し勝利の横綱相撲。
評価◎

3着 スカイフィールド
やや外枠から後方追走。
内を意識しながら一頭分中目を走って直線でも内から中に進路を見出して最後はよく伸びている。
評価◎

4着 スーパーウェルシー
中枠から中団後方のスタート。コーナーは最内回って
直線ではウェリントンを目標にしてそこそこ伸びている
評価▲

6着 サイトサクセス
内枠から好スタート、好ダッシュで3番手の絶好位置を確保。
そのまま直線に向いて先頭に立ちかけるがウェリントンに差され残り100mで失速してしまった。
評価 △

7着 ストロンガー
テンのダッシュで勝てず最後方から。
コーナーでは最内を回してコーナーで外に持ち出す際に狭くなり態勢を崩すも最後は伸びている
評価△


  • プレミアボウル

1着 ウェリントン
好スタートで好位確保、最内進行して直線では我慢
逃げたラッキースワイニーズを目標にして差し切った
評価 ◯

2着 ラッキースワイニーズ
スタートは並もガシガシ追いまくってハナを確保。
直線で粘り込んだが最期にウェリントンに差された
評価 ◎

3着 スカイフィールド
出足がつかず出遅れ、最後方から。
コーナーでは最内を使って直線で中目に持ち出すと馬群をこじ開けて伸びてきた
評価◎

5着 デュークワイ
テンのダッシュで勝てず中団後方から。
コーナーでは中目を通して直線では進路探しは比較的ラク。
ただ、ゴール板前ではスカイフィールドに差された
評価 △

6着 コーディーセプスシックス
テンのダッシュで外から被せられて最後方2番手から
コーナーでは中目を通して直線では外に持ち出した。
伸びているが着順は付いてこなかった。着差は少ない。
評価 ◯

7着 ストロンガー
最内枠もダッシュで勝てず中団後方から。
コーナーでは最内を使って直線ではやや中目に持ち出すと進路が狭くなる。
残り150mで線路が開けてからはそこそこ伸びている。
評価 △

9着 クーリエワンダー
中枠で良いスタート。先行集団の位置を確保。
直線では進路がなく苦しんだが進路を見つけてからはそれなりに伸びた。
評価△

10着 ラッキーパッチ
外をまくりながら回したのが辛かったか直線で失速
先日疝痛のため死亡;;

12着 サイトサクセス
大外発走もスタートポンと出ると先行集団に取り付いた。
ただコーナーでは最も外目を回される形。
4角先団で直線向くも最後は大きく失速した。
評価 ▲

  • ジョッキーCスプリント
1着 ラッキースワイニーズ
外枠発走だがある程度のスタートからガンガン追って先行集団の一つ後ろのポジションを確保。
コーナーではなるべく内目によって直線では外に持ち出すと末脚を発揮して差し切り勝ち。
評価◎

2着 ラッキーパッチ
内枠を生かして好スタート。
先行集団の一つ後ろのポジションを確保すると最内を回して
直線でも伸びてきた。最後はラッキースワイニーズとの一騎打ち。
先日疝痛のため死亡;;
評価◯

3着 デュークワイ
やや外枠から出足がつかずに後方2番手から
コーナーでは最内を回してイン突き。
直線で中々加速できなかったが残り150mでトップスピードに乗って伸びてきた。
評価△

4着 サイトサクセス
外目の枠も見事なテンのダッシュで2番手確保。
コーナーでは中目を回されたが3番手で直線に向くと伸び足は良く抜け出して先頭に立つが
最後は差された
評価◎

5着 コーディーセプスシックス
中枠の発走。好スタートを切るも無理に追わず下げて中団後方の位置に。
コーナーではやや中目を回し直線では時間をかけて外に出すと伸び足の迫力は十分。
最後は勝ち馬に迫ったが届かなかった。
評価◎

6着 ウェリントン
ロケットスタートを決めてハナに立つがその後抜かされ5~6番手
コーナーではやや中目を回されるも直線向いて絶好の手応えで上がって先頭に立ちかけるがラスト100mでやや失速した形。
評価◯

7着 ストロンガー
最内枠も出遅れる。最後方からになりかけるがガンガン追って中団後方になんとか取り付いた。
中目を回すも直線ではやや進路が狭くなるシーン。
残り100mでもあまり伸びず6着以上との差は大きい
評価×

8着 スカイフィールド
大外発走。テンでは無理せず敢えて一番後ろを選択。
コーナーでは中目を使いつつ直線では大外に持ち出した。
良い足を使っているが流石に位置が後ろ過ぎたか届かない。
評価△

9着 スーパーウェルシー
中枠でスタートは並。中団の位置からコーナーでは外目を回される形。
直線で外に持ち出しそこそこ伸びてはいるがラスト100mでの足がなかった。
評価×

10着 クーリエワンダー
スタートは可もなく不可もなくもテンのダッシュでついていけず中団後方。
直線では大きく外に持ち出したがこの位置からでは届く足は持ってなさそう。
見せ場はまるで無かった
評価×
 
 

  • 総合評価(3戦の評価+枠順)
◎ラッキースワイニーズ
スタートは並もガンガン追いまくることで好位置を確保しにいける先行力。
中団に置いても伸びる末脚を持つなど枠に泣かされない能力とどの位置でも仕事してくれる期待感がある。

◯ ウェリントン
とにかくスタートが上手く良い位置取りから競馬が出来る。
最後勝負できる足も持っている横綱型。
内枠を引けばレースセンスに手がつけられないが外目の枠なら最後の地力が突出しているわけではない。

▲コーディーセプスシックス

結果は中々ついて来ていないが枠に泣かされた感もある。
末脚はメンバー随一で差しが決まるならこの馬。
イン突きできれば……というところだが大外枠を引かされてしまった分は割り引き。

△ スカイフィールド
前年の香港スプリント覇者。
末脚は魅力十分。テンのダッシュ力が低く常に最後方からになりがちで勝ち切るにはインを突く必要があるだろう。
今回は11番枠。基本的には善戦ポジションの馬で(日本馬で例えるならナランフレグ)
ここは紐までと見る。
 
△リムズコジオスコ

誰ーーーーーー!!???


☆サイトサクセス

テンのダッシュ力が屈指の飛ばし屋。
ただ前半足を使ってしまうのか後半失速するパターンが目立つ。
絶好のレース運びをしても勝ち切れる能力はないというのが実情だろう。
惜しいレース自体はしているのでこの枠なら紐に抑えてもいい

☆スーパーウェルシー
1000直で4戦3勝の1000直の鬼。
最内を回したチェアマンズスプリントでそこそこ伸びる足を使ってはいるが
経済コースを通ってこのぐらいの馬ということ。
枠は悪くないのでオッズ次第では一考の余地あり

-ストロンガー
テンのダッシュ力が遅くそれをカバーできる末脚もない。
厳しい。

-クーリエワンダー

特徴が無く重賞では厳しい。
昨年の香港スプリントでは絶好位置を回しているも最後は差されている。
あれがこの馬のベストパフォーマンスだろう。

-デュークワイ
イン突きを決めたジョッキーCスプリントのパフォーマンスは評価できるが
テンのダッシュ力が低く12枠かつレベルの上がったG1ではあの再現はハードルが高い。



  • 最後に
企画倒れになるが日本馬からはレシステンシアを推したい。
ワールドクラスの先行力を持つこの馬が1枠を引けたのは非常に大きい。
この枠なら前に行っても、外から被されて中団になってもどちらでも構わず臨機応変に対応できる。鞍上もモレイラと言う事はない。
日本馬には厳しいレースだがこの馬は香港のムキムキのオカマみたいなものだし例外だろう。
ラッキースワイニーズと並ぶ◎評価としたい。

 

2022/10/17

AI絵について思うこと

 

AI絵について思うこと、考えてみると何もない。

ただTwitterAIについてなんか言うと肯定否定どっちでも空気がピリピリするので(肌感覚)なんか適当なことを書くのはブログが一番だなという感触はある。

まず自分のスタンスとしては割とAIに不快感はない。


絵を描ける人からしたら自分が血の滲むような努力をして身につけた技法が奪われる危機感があるのかもしれないけど、自分はずっと「絵が描けない人間」だったし、今も描けるようになったとは思ってない。だから絵が描けない人間の視点で考えてしまう。

絵が描けない人間にとったらAIは喜ばしい装置だと思う。

例えばRPGツクールでゲームを作る時に絵が描けなくてもグラフィックが作れるし、何なら一枚絵も頑張ればできる。AIだけで絵が描けなくてもエロゲーが作れる。誰も絵書いてないマイナーキャラのエロ絵もいつか描けるかもしれない。絵が描けなくても「うちの子」が作れる。これは絵が描けない人間にとってプラスでしかない。

当たり前だけどある程度の水準(自分が50%ぐらい満足できるレベル)まで絵が描けるようになろうと思うとめちゃくちゃ大変で、その手間はない方がいいと思ってる。

ほとんどの人間は絵が上手くなりたいのではなく上手い絵が欲しいので(ドリルと穴理論)

今絵が上手くなりたいと願ってる人も最初からそう思ってたわけじゃなくて、かわいい絵が欲しいから絵を描き始める⇨もっと上手くなったらいいのになぁという気持ちの流れの人がほとんどだと思う。つまり最初から絵が上手くなりたかった人なんて実はいないんじゃないか。


この話は着地点が見えないので話を変える。基本的に絵描きがAIを叩くのは嫉妬でもあるけど(質ではなく速度に対してね)自分の価値が揺らぐかもしれない恐怖心が一番大きいと思う。僕だってドラフト選手作成を他の人がやり出した時自分の価値を失う怖さを感じた(まあ僕が一番上手いので今はなんとも思ってません)

それとは別に倫理観の問題もある。基本的にAI絵はインターネット上のアレを雑に学習してアレしてるので著作権的な問題が山積みだ。まあでもそこを指摘するのってどこまで行っても建前であって本音は違うよね。本音は「AIは絵を描かないで欲しい」「楽するな」「俺の苦労を踏み躙るな」だろ?

法整備どうこうは本質にタッチしてないあまり意味がない議論だと思う。


自分の思想としては著作権はなくてもいいと思ってる。というのは極論だけど、少なくともインターネット上できゃいきゃい遊ぶ分には著作権はむしろ不要だよね。人が発表した絵は倫理観や商業展開に被害を与えるものでなければある程度ユーザーが自由に使っていいものだと自分は思ってる。

例えば、アニメのキャプを貼ったり、アイコンにしたり、ブログに画像を貼ったり、画像レスに利用したり、笑えるコラ画像を作ったり。

これが悪意のあるコラージュだったり意図しない政治利用や製品への無断使用(無法グッズや海賊版抱き枕とか)は明確に倫理に違反して商業に被害を与えるものなので著作権で守る必要があるけど、この線引きを綺麗に引くことは不可能だ。

そしてAIというのはこの悪意とユーザーが自由にしてもいい範囲の極めて難しい地点に落ちてる。実際の画像をそのまま使ってるわけじゃないんだから法解釈的には無問題として解釈されると思う。あまりにもそのままで出力されたAI絵は問題になるだろうけどAIの進化を考えれば今月中には対応できそうな些事だ。

ただそのグレーゾーンの中には少なくない「悪意」があるし、クリエイターへの敬意はほとんど無い。

だから許せないけど、多分法律的には問題がない。このあまりにも卑怯な立ち位置が絵師の神経を苛立たせてるんだと思う。


けど何度も言ってるけどAI絵は敵に回すと強いけど味方にするとめちゃくちゃ弱い。ザコ、うんち、カス。敵で強かったキャラが味方になると弱いゲームって大体つまんないんですよね。意味より都合を優先してるから。話戻そ

構図を参考にすると言ってもAI絵の出す美少女構図ってほとんど使えないし人体もどっかおかしくてインパクトに欠けてる。クソです、どれだけ修正する羽目になったか。

そして絵が描けない人がオリキャラの絵を作らせても、その絵には著作権がないんだよね。だからその絵を使って商売したとしても、パクられたら何も言えない。

RPGゲームの立ち絵とかならRPG作るのがシンプルに大変だからパクられにくいと思うけど、ゲームを完成させられる人はそんじょそこらの絵描き以上にガチなクリエイター侍だからな……


AI絵には割と肯定的と言ったけどそれは無料でAI公開されてるAIに限った話で、人の絵を使って(結構丸パクリの状態で)金儲けしてる有料AI運営は全員4ねばいいと思ってる。この世の邪悪。金を取るな。とほほ。インターネットと技術は常に開かれたものであれ。

有名なAIは10日で最低でも4億以上は稼いだみたいっすよ。ウオーッ。

AI使ってみました! こういう便利な使い方が!? みたいなツイートも、そんな邪悪の塊みたいなものにお金を払ったんだという気持ちになる。いや、プロやセミプロ絵師は死活問題だから新しい技術をチェックするのは正しい行いだと思うけど、もう少し義の心とか大事にする社会であってもいいんじゃないか。

自分は著作権はなくてもいいと思ってるけど(極論)、それはみんなが義の心で制作物を扱える前提で、要するに人間の良心を信じる党ということだ(次は国政政党狙ってます)

法律よりも人々が義の心を重んじるようになるのが一番良い。今の人たちはみんな絵師も非絵師も含めて法律に重きを置きすぎてて義の心が軽んじられてるんじゃないか。義を想う心があれば有料AIにお金は払わないんじゃないか。

法律的には大丈夫。じゃなくて義の心でモノを考えられる社会になって欲しい。

道にモノ捨てるのダメなのは法律違反だからじゃなくて義の心に反するからであってほしい。真夜中の静まった夜道で赤信号律儀に守るような法律遵守は本当に意味がないと思う。



AIの将来とか全然分からないけど、なんか絵師と非絵師の対立みたいになってるのが一番見てて嫌だなと思う。絵描かない人は絵師がAIに抱いてる嫌悪感とか分からないだろうしこの溝は埋まらないと思う。インターネットは絵師(インフルエンザー)の声が強いから勘違いしがちだけど、別にAIいいじゃん、何で怒ってんのって人の方が実は多いと思う。あんまりにも絵師がブチギレてるから気使って言ってないだけで。

自分は「絵を描く苦しさが分かってる絵が描けない人」という自認だから、結構両者の言い分が分かる。ほとんどの人は「別にAIが出てきた程度であなたの絵の価値は変わったりしないんだから大袈裟だなぁ」と思ってると思う。あんまりにも絵師がブチギレるからそう言わないだけでね。ただ当事者の絵師からしてみたらそんな楽観的には思えないのも分かる。

絵を描くのって本当に辛いから。特に自分は異常に筆が遅くて一枚の絵を描くのに20時間以上は絶対かかる。20時間あったら普通のゲームなら1本クリアできるし、時給1000円なら2万円ですからね。それだけの時間を必死に費やして得られるものが進歩したのかどうかも分からない絵一枚。場合によっては下手になってるw。しかも自分が一枚描いてる間に神絵師は23枚描いてそれが万RTされてるw。僕は別にRT数とか気にしないけど(何度も言うけど自分のこと絵描けると思ってない。同じ土俵じゃない)、自分が一枚の絵に必死に取り掛かってる間に2枚も3枚も自分よりずっと良い絵を上げられると流石に辛い。もちろん神絵師も裏ではすげえ努力してるしそう思って納得するけど、AIにはその努力の過程がスッポリ抜けてる。

全然話変わるけどこの前毎日漫画上げててすげぇなあと尊敬してる漫画家の作業配信見たら2日で2コマしか進まなかったと言ってて(しかも小さいコマ)みんな大変なんだな、みんな苦労してるんだなと思った。神絵師があまりにもポンポン神絵を上げるせいでその辺の感覚が麻痺しがちだ。


で、そういう人の努力じゃなくてAIにあるのは人の絵を使って金儲けしてやろうという悪意で、これはね、やっぱり辛いと思う。今はAIの絵って別に嫉妬する段階にないけど、これからクオリティが上がっていくに連れて辛くなる絵師は増えるんじゃないかな。そして非絵師との溝が深まる。応援してるファンはなんでそんな絵師がキレてるのか分からないけど気を使って思ったことは言わないでおく。ジリジリ溝が深まる。お気持ち表明への揶揄が起こる。あまりにも悲しい光景だ。

争わなくていい人同士が対立するんじゃなくて、なんとかしてみんなが手と手を取り合って幸福になれないかな。無理だろうな。


人間の良心を信じる党が政権を取ってないから。


自民党に投票した人間は全員クズの悪党でこの世界を悪で満たそうとしてる最悪だから。

自民党に投票した人間全員覚えてるからな。とりあえずG党ペッペくんが自民党に投票するって言ってたのはちゃんと覚えてるし擦っていきたい。(何でこれ擦ってんのかと言うと僕のフォロワーで自民党に投票したのがG党ペッペくんだけだったからですね)



自分の魂が良いことを言って自分をいい人だと思ってもらおうとしてたので過激なことを言って釣り合いをとりました。計算で人に好意を得ようとしてる時が一番自分を許せなくなる。AI絵について思うこと、考えてみると何もない。


別に何を引き継ぐとか絵師の伝統を守ってくれだとか


そんなことはこれっぽっちも頭の中にない。


ただ思うに自分のことを考えれるようになればそれでいいと思う。





最後に僕が一番好きなAI絵を貼ります(AI絵に著作権はないのでいくらでも他人の作った絵を貼っていいため)




萌え〜